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CLUB DIATONE

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製品徹底レビュー
Product Review

DIATONE SOUND.NAVI
NR-MZ300PREMI

オーディオ評論家土方久明による
徹底試聴!!

試聴会の総論

ダイヤトーンの最新鋭センターユニット「NR-MZ300PREMI」を中心に、クラシック、ジャズ、ボーカル、アニソン等々まで多くのジャンルの楽曲を試聴した。
結論として「NR-MZ300PREMI」の再生音は、期待を大きく上回るものだった。筆者が感じた本機のアドバンテージは大きく4点ある。
まず1点目は、ライン出力、スピーカー出力、両者とも情報量が多いこと。2点目は聴感上のS/N比が高くノイズフロアが低い、つまり小レベルの音がスポイルされず、サウンドステージの表現に長けていること。3点目は内蔵アンプの音が良かったこと。4点目は、音色にクセが少なく音源が持つ音色や音調をアキュレイト(正確)に表現できていたことだ。
この特長は、筆者が出向くコンテストでエントラントの車を聴いていた時とある程度共通しており(もちろんインストーラーの個性が反映されるが)、今回の取材でも改めて実感した次第だ。

試聴環境

ネマニャ・ラドゥロヴィチ
「ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲 第3楽章:Allegro vivace」

ヴァイオリニストらしからぬワイルドな風貌と力強い演奏で人気上昇中のヴァイオリニスト、ネマニャ・ラドゥロヴィチ。
セルビア(旧・ユーゴスラヴィア)生まれで、1985年に14歳でフランスに渡りパリ国立高等音楽院に入学した経歴を持つ。1995年以降は欧州の国際コンクールで数多くの受賞を重ね、著名オーケストラとも多数共演。
本作「バイカ~黒海の物語」は、昨年末に発売された最新タイトルだ。本楽曲以降の試聴環境は、センターユニット「NR-MZ300PREMI」からM&M DESIGNのハイエンドハーネス「MR-5000」を用いてライン出力を行い、ホームオーディオ用ハイエンドパワーアンプ、パスラボラトリー社「X600.5」を使用。フラッグシップモデルとなるダイヤトーンの車載用スピーカー「DS-SA1000」を鳴らす万全の布陣で行った。
トラック3の「ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲 第3楽章:Allegro vivace」は、いきなり圧巻のフォルテシモ表現から始まるが、情報量が多く抜群の抑揚表現で、ライン出力からの情報量が多いことが分かる。
ここはセンターユニットとスピーカーの絶対的な性能の高さがものを言う世界で、特に左チャンネルのスピーカー近辺で鳴る複数のヴァイオリンが織りなす様は絶対的な解像度が高くないと上手に聴こえないのだ。
また、迫力のある抑揚表現にもセンターユニットが持つ能力を感じずにはいられなかった。冒頭パートを始め、フォルテシモ時に聴こえるコントラバスを主とした低音は明瞭で、低域が痩せずしっかりと出てくるところも好印象。またオーケストラを構成する各楽器の位置関係が明瞭に分かるのも重要だ。
平たく言えば、このシステムはサウンドステージの表現に優れている。これは現代のカーオーディオコンテストでは必須の要素で強く感心した。

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