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入事例CASE STUDY

株式会社平出精密 MelBridge®翻訳サイネージ™
導入で多国籍な
職場の朝礼理解度が
2倍以上にアップ

精密板金メーカーとして板金設計から部品加工、組立てまでを行う平出精密。長野県岡谷市に拠点を置く本社工場は、34人の外国人従業員が働く多国籍な職場です。日本語で行う週1回の朝礼では、品質改善や安全衛生、製造計画に関する重要な伝達を行っています。MelBridge®翻訳サイネージ™を導入し、伝達内容を複数言語で表示することで、100%の外国人従業員が今までより分かりやすくなったと回答し、朝礼の理解度が格段に向上しました。

目的
外国人従業員に対して的確に情報伝達を行う
課題
朝礼での伝達内容が伝わっておらず、理解度も低い
成果
朝礼の理解度が大幅に向上

アンケートで100%の方が今までより分かりやすくなった、90%の方が8割以上分かったと回答

この方たちにお話を伺いました!

  • 平出 正彦様の写真会長 平出 正彦様
  • 平出 琢磨様の写真代表取締役 平出 琢磨様
  • 萩原 稔様の写真生産技術課 技師 萩原 稔様

礼で感じる言語の壁とコミュニケーションの課題

当社では、週1回朝礼を行っています。社長の講話から始まり、品質改善、安全衛生に関する活動報告、製造計画と進捗について説明する30分程度の会で、日本語の資料を大型ディスプレイに表示し、発表者も日本語で話します。当社にはインドネシアの方が22人、タイの方が12人在籍(2025年5月時点)しているため、資料にインドネシア語とタイ語表記を追加することもありましたが、ほとんどの場合は日本語のみの表示でした。発表者も、ゆっくりで簡単な日本語を話すことはあまりなく、製造業の専門用語も多いため、外国人従業員が理解するのは難しく「分からなくても当たり前。」という状況に陥っていました。理解度は、平均2~3割程度にとどまり、分かっている方で6割程度。実際には分かっていなくても「はい、大丈夫です」と答えることも多々ありました。
外国人従業員は、ある程度日本語の勉強をして来日していますが、日本語レベルは、かなりばらつきがあります。定期的に日本語勉強会を開催し、学習のサポートを行っていますが、それでも習熟度に差が出てしまうのが課題です。
そのため、言語に頼らないコミュニケーションの手段として、ピクトグラムや画像、動画などを活用する取り組みも進めています。しかしながら、こうした視覚的な情報共有には一定の効果はあるものの、迅速かつ確実な情報伝達という点では、やはり言語によるコミュニケーションが最も有効と考えていました。

MelBridge®翻訳サイネージ™導入で朝礼の理解度が2倍以上アップ!

営業担当者からの紹介でMelBridge®翻訳サイネージ™の存在を知りました。展示会で現物を見た際に、探していたものに近かったため導入を決定し、2025年2月頃にβ版を導入し、朝礼で使い始めました。発表資料のディスプレイの隣に、MelBridge®翻訳サイネージ™のディスプレイを置き、2画面で見られるようにしたところ、発表資料とMelBridge®翻訳サイネージ™を交互に見て、朝礼の内容を理解しようとしてくれていると感じました。
アンケート結果から、MelBridge®翻訳サイネージ™を使うと100%の人が今までより分かりやすくなったと回答、90%以上の人が8割以上分かると回答。「語順や単語が違うところもあるが、ほぼ分かるようになった。」と言うのが多数派の意見でした。嬉しいことに、朝礼の内容が以前よりも明確に伝わっていることが確認できました。まずは『伝わる』『分かる』ということが大きな第一歩であると考えています。
まだ使い始めて3か月目ということで、具体的な効果を実感するまでには至っていませんが、会社や各部門の方針を母国語で伝えることで、今後、安全・品質・効率の向上につながることを期待しています。

平出 琢磨様の写真

MelBridge®翻訳サイネージ™の使用感

事前に翻訳原稿を準備する作業は、アプリにログイン後、原稿をコピー&ペーストするだけなので、手間がかからず簡単に行える点が非常に良いと感じています。また、折り返し翻訳機能は、翻訳した文章を再度日本語に翻訳し正しいか確認できるので、スムーズに確認作業を進められます。さらに、一度の操作で2ヶ国語への翻訳が同時にできることも大きなメリットです。複数言語を必要とする場面でも効率的に対応できます。

萩原 稔様の写真

語によるストレスを軽減し、安心して働ける職場環境を

当社では、外国人従業員への日本語教育を業務の一環として捉え、業務時間内に会長自らが日本語教育を行っています。特に、日本語習得のためにユニークな取り組みを行っており、製造用語500単語のテストを実施しています。例えば、現場では「大きい」という言葉をそのまま使うことは少なく、実際には「でっかい」と表現されることが多いです。教科書通りではなくより実践的な日本語を学ぶ必要があるのです。全ての単語を正確に答えられた従業員には焼肉をご馳走するなど、楽しみながら取り組めるように工夫しています。このような取り組みを行っている企業はそれほど多くないのではないかと感じています。
当社は「従業員が何を大切にしているのか?」を重視しています。例えば、工場にはイスラム教の方たちのためにお祈りをする礼拝室を設けています。これは、家族、自己成長、宗教など、一人ひとり従業員の大切なものを知った上で、彼らに寄り添ったサポートしていきたいと考えているためです。
また、日本人従業員、外国人従業員分け隔てなく、技能を身に着けてもらいたいと考えています。単に日々作業をこなすのではなく、技術を身に着けてもらいたいと考えています。コツコツ板金加工技術を磨き、技能検定1級に合格する外国人従業者も出てきました。
これは私自身(萩原氏)の経験ですが、タイ工場の立ち上げで駐在していた際、言葉がよく分からない環境で働くことは、思っていた以上にストレスのかかるものでした。そのため、言語の壁を越えたコミュニケーションの重要性を強く実感しました。
MelBridge®翻訳サイネージ™は、そうした言語によるストレスを軽減する効果があり、安心して業務に集中できる環境づくりに貢献していると思います。こうしたサポートがあることは日本人、外国人従業員双方にとって非常にありがたく、今後さらに活用の幅が広がることを期待しています。

平出 正彦様の写真

国人従業員インタビュー

ピーポーさんの写真

タイ国籍のピーポーさん。バリ取りを担当。

私は、2024年6年に来日しました。タイの日本語学校で勉強してから来ましたが、工場で使う言葉は難しく、朝礼の内容は、ほとんど理解できませんでした。ですから、自分のスマホの翻訳アプリを使っていましたが、専門用語が正しく翻訳されないため、結局分からないままでした。MelBridge®翻訳サイネージ™は母国語で表示されるので、朝礼で話す社長のお話、品質や安全に関する注意喚起等ほとんど理解できるようになりました。すべての言葉が完璧に翻訳されているわけではないですが、理解度は格段に上がりました。今では、タイ人の同僚同士で、朝礼の内容について話すこともあります。理解でき、仲間と共有できるのはとても嬉しいですね。

バリ取り・・・バリとは部材の端のギザギザの部分のことで、やすりで滑らかにする作業を行う。

リズキさんの写真

インドネシア国籍のリズキさん。組立て工程を担当。

私は、来日して3年目です。組立ての作業は先輩に教えてもらいながら習得しました。来たばかりの頃は、先輩の日本語が分からず、戸惑うこともありましたが、作業はマンツーマンで手取り足取り教えてもらったので、徐々に慣れていきました。
MelBridge®翻訳サイネージ™が導入されてから、発表者の話をきちんと聞くようになりました。朝礼では品質や安全について注意事項があるのですが、作業する時の意識が変わりました。
この会社は働きやすいと感じています。日本語教育や作業教育等が充実しており、成長できる機会があるので大変満足しています。

出精密について

1964年創業。戦前の航空機板金を基本技術に持つ精密板金メーカー。「高度な技術をもって、社会に貢献する」という創業の精神のもと、信頼性と品質を兼ね備えた精密板金加工部品を提供している。

精密板金加工の株式会社平出精密
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