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三菱電機のFA技術や、ビジネスに役立つ各種レポート・コラムをご紹介します。

セミナーレポート
工場の省エネ対策の進め方を解説
「IoT活用によるものづくり革新セミナー」in福山製作所レポート

2016年3月公開【全1回】

パートナー様講演1 三菱電機システムサービス株式会社 産業システムセンター システム企画課 岡元伸一氏

※講演者の所属は2016年2月時点のものです。

工場全体の監視・制御で稼働率のボトルネックをいち早く解消

製造現場は稼働率や品質の向上、自動化など生産性を高めるための工夫が常に求められています。当社はそうした課題の解決のために、監視制御システム「SA1-Ⅲ」を提供しています。工場全体の機器や設備の稼働を監視するソフトで、生産の進捗状況把握や品質の傾向分析などに効果を発揮します。

例えばある部品組み立てラインでは、チョコ停が頻発し稼働率の低下に悩んでいましたが、SA1-Ⅲによりラインを制御する17台のシーケンサを一括管理することを実現しました。CC-Link IEにつながったシーケンサの情報を、無線で統括シーケンサに送り、それをSA1-Ⅲで監視・制御し、生産計画と実績の推移を管理することなどが可能になります。

部品組立ラインの稼動率と製品品質の向上に取り組んだシステムです。※多品種ラインで、チョコ停が多く稼働率が悪い。後工程のロボット組立で、加工寸法精度が要求される。

ライン全体だけでなく設備単位でも稼働状況のモニタリングは可能です。個々の設備の稼働状況を色分けしてグラフ表示することで、どこにボトルネックがあるのかを把握することで、稼働率向上に向けた取り組みを進めることができます。トラブルの内容は、工程と停止内容、品種の3項目で収集し、3Dグラフ化してトラブル発生のメカニズムを解明することが可能です。また製品の品質状況をリアルタイムで管理図として表示し、傾向を明らかにすることでいち早く対策を取ることもできます。

政府は現在、IoT技術活用による生産性向上のための設備投資や、工場の省エネに関わる設備投資、EMS(エネルギーマネジメントシステム)の導入などに対し、補助金を出すことで奨励しています。SA1-Ⅲはその対象となりうるシステムであり、SA1-Ⅲによる生産性向上を進める絶好のタイミングと言えるでしょう。

三菱電機システムサービス株式会社

パートナー様講演2 株式会社ビーシーシー エンジニアリング事業部 省エネビジネスプロジェクト 省エネ営業グループ 矢萩和宏氏

※講演者の所属は2016年2月時点のものです。

太陽光発電施設におけるビッグデータの活用事例

当社は2009年からエネルギーマネジメント事業を展開しています。太陽光発電システムの発電情報や設備内の消費電力を見える化するシステムなどを、学校や企業向けに提供してきました。再生可能エネルギーの全量買い取り制度が始まった2012年からは、太陽光発電の遠隔監視システムを開発・販売しています。電気技術者が常駐しない太陽光発電システムは、異常をすぐに検知することは困難です。異常の早期発見や機器の予防保全を行ううえで、遠隔監視システムは大きな効果を発揮しています。

遠隔監視システム 導入メリット

大規模なメガソーラー発電所向けに当社がOEM販売している遠隔監視システムが、「SOLAR SCOPE」「SOLAR WATCH」です。SOLAR SCOPEはパワーコンディショナー(パワコン)の状態を監視して、異常時にメール通知が可能なシステムで、通知用に3G回線を内蔵しています。SOLAR WATCHはそれにパワコンの遠隔操作機能などが加わったものです。遠隔地にある太陽光発電システムが停止すると、停止中売電ができず大きな損失が発生します。遠隔制御によりその損失を最小限に抑えることが可能です。

太陽光発電システムが生成するビッグデータからは、分析により新たな気づきを得ることができます。例えば最大出力容量に対してパネル容量をどれだけ積み増すのがいいか、ビッグデータからはじき出すことができました。天候に左右される太陽光発電は、常にパネル容量分発電できるわけではありません。それを考慮に入れてパネルをどれだけ設置しておくと最大出力容量の枠をフルに生かせるかが分かったのです。またパワコンの変換効率の変化から、故障の予兆を読み取ることも可能になりました。

現在当社ではこのエネルギーマネジメントを、工場の設備監視に応用することを目指して、製品を企画しているところです。複数の工場を遠隔監視し、異常をいち早く予知するシステムを実現できるのではないかと考えています。

株式会社ビーシーシー

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