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キャッシュレス決済 活用術キャッシュレス決済 活用術

近頃、テレビなどを通じてキャッシュレス決済というキーワードを耳にする機会が増えました。
日常にも浸透しつつあるものの、まだまだ上手に活用している人は少数派かもしれません。
そこでファイナンシャルプランナーの高山一恵さんに、
キャッシュレス決済の基本や特長、選び方までを教えていただきました。

最新のキャッシュレス事情を知ろう 最新のキャッシュレス事情を知ろう

キャッシュレス決済とは、現金(キャッシュ)を使わずにお金のやりとりをすること。クレジットカードをはじめ、電子マネーやデビットカード、スマートフォンを使ったQRコードでの決済などが、これに当てはまります。経済産業省による2020年1月の調査※1では、世界各国のキャッシュレス決済比率は韓国が96.4%と最も高く、主要各国では40~60%台。一方、日本は19.9%と低く、キャッシュレス決済の発展途上国であることがわかります。今後のインバウンド消費の拡大を見込み、政府は2025年までに40%程度、その先には世界最高水準の80%を目標に掲げています。

※1キャッシュレスの現状及び意義

キャッシュレス決済のメリットは、大きく分けて3つです。1つ目は、小銭や大金を持つことなく、身軽に買い物ができること。銀行から現金を引き出す必要もなくなるため、ATM手数料もかかりません。2つ目は、ポイントが貯まること。ポイントは景品と交換できたり、現金の代わりに充てられる場合もあります。3つ目は、利用履歴を把握しやすいこと。明細書やWEB上でいつでも確認できるため、家計管理が容易になります。

お得で利便性の高いキャッシュレス決済。次はどんな種類があるのか、詳しくご紹介します。

3大キャッシュレスの強みと弱み 3大キャッシュレスの強みと弱み

キャッシュレス決済の利用率で7~8割を占めているのが「クレジットカード」です。利用限度額が高く、分割払いも可能。国内外で利用できるカードが多く、換金の手間も省けることから、海外旅行でも広く利用されています。買い物の優待特典や、旅行保険などの付帯サービスが充実しているのも、クレジットカードならでは。なお、カードの発行には事前の入会審査が必要です。ただし、後払い方式のため、使いすぎにはくれぐれもご注意を。

逆に、「電子マネー」は事前にIC(Integrated Circuit=集積回路)カードにチャージ(入金)して使う前払い方式です。公共交通機関をはじめ、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどさまざまな場所で利用できますが、チャージできる場所は限られます。そのため、定期的に残金を確認していないと、肝心な場面で使えないというハプニングも。しかしながら、専用端末にかざすだけでスピーディに支払える利便性が、幅広い世代にわたって定着。総務省による2018年の調査※2では、60代の57.8%が電子マネーを保有しているそうです。

※2家計消費状況調査

最近よく見かけるのが、スマートフォンのアプリで支払う「QRコード決済」です。その魅力は、スマートフォンさえあれば手ぶらで買い物できること。一方で、スマートフォンの電池が切れてしまうと支払いができなくなるという一面もあります。しかしながら、今もっとも注目されているキャッシュレス決済がこれです。

3大キャッシュレス比較表

クレジットカード 電子マネー QRコード決済
長所

キャッシュレス決済利用率No.1

高額な買い物も可能

分割払いも可能

付帯サービスが充実

60代の57.8%が保有

スピーディに決済できる

前払い式のため使いすぎずに安心

20代を中心に利用者が急増

キャンペーンがさかんでポイントが貯まりやすい

個人間送金が無料

短所

後払い方式のため使いすぎに注意

チャージできる場所が限定される

スマートフォンの電池が切れたら使えない

注目のQRコード決済を掘り下げよう 注目のQRコード決済を掘り下げよう

QRコード決済は20代を中心に利用者が急増しています。スーパーマーケットやチェーン店など、利用できるお店が増えているだけでなく、最近では電気、ガス、水道などの公共料金も支払えるようになり、日常的な支出に幅広く対応してきました。人気の理由は、ポイント還元率の高さにあります。各社でさかんにキャンペーンが実施されているため、ポイントを効率よく貯めることができます。1ポイント=1円で利用できるものが多く、ときには数10パーセントのポイントが還元されるお得なキャンペーンも。また、個人間送金に手数料がかからないのも特長です。QRコード決済のアプリ内には割り勘機能があり、会食後、集金の代わりに個人間送金を利用する人が増えています。

支払い方法は簡単です。大きくは、店頭のQRコードをスマートフォンで読み取る方法と、スマートフォンに表示したQRコードやバーコードを店員に読み取ってもらう方法の2つに分けられます。セキュリティ面も万全です。クレジットカード会社でも採り入れている本人認証サービスをはじめ、各社が高度な技術を導入。万が一、第三者に利用されて心当たりのない請求が発生しても、補償制度でユーザーは守られます。

どの会社のQRコード決済を選ぶべきか。お悩みの方には、知名度の高い2つのサービスを採り入れて、使い勝手を試してみることを提案します。ここでは2つ程度に留めておくのがポイントです。そうでないと支出が把握できなくなるうえに、ポイントも分散されて貯まりにくくなり魅力半減だからです。個人間送金を利用するのであれば、家族や友人と同じQRコード決済を選ぶのが得策でしょう。

自分のライフスタイルに合わせて選ぼう 自分のライフスタイルに合わせて選ぼう

キャッシュレス決済の種類について紹介してきましたが、結局のところ「自分の生活圏内で使えるキャッシュレスを選ぶ」ことがおすすめです。たとえば、QRコード決済の場合、個人商店での導入はあまり進んでいません。自分がよく利用するお店で対応しているキャッシュレス決済を確認したり、ホームページで事前に調べてみましょう。

もうひとつの選び方は「ライフスタイルに合わせる」こと。たとえば、電車やバスでの移動が多い人は交通系の電子マネー、スマホを持っていない人はクレジットカードや電子マネーを活用するなど、今の暮らしにスムーズに採り入れられるキャッシュレス決済を選ぶのが無難です。

近年では、キャッシュレス決済限定のお店や施設も登場しています。現金のやりとりがなくなるおかげで、会計やレジ締めといった業務を軽減することができるからです。同様のお店は今後も増え続けるでしょう。その潮流に適応できるよう、今から少しずつキャッシュレス決済に慣れていきましょう。

高山一恵さん

株式会社Money&You取締役。2005年に女性向けFPオフィス、エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち現職へ。講演活動や執筆、マネー相談などを通じて、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。女性向けWEBメディア『FP Cafe®』や『Mocha』を運営。

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2020.06.01

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