カラダを鍛えて、ココロも癒す山登り

鮮やかな若葉の色が
目にしみる季節になりました。
すがすがしい初夏の風に吹かれて、
山登りにチャレンジしてみませんか。
まずは、近郊の日帰り登山から。
徐々に経験をつんで、
より高い頂をめざしましょう。

登山の楽しみ方は多彩

ストイックに山頂をめざすことだけが登山の楽しみではありません。途中の景色をのんびり眺めたり、珍しい植物や蝶を探したりするのも登山の楽しみの一つ。
スケッチや写真撮影のために山に登るという人もいます。携帯コンロやコッヘルを持参して、山で料理をつくって食べるのが最高という人や、下山した後の温泉がたまらないという人もいます。
十人十色、登山の楽しみ方は多彩です。

登山に必要な装備あれこれ

登山靴やザック、雨具など最低限の装備に加え、トレッキング・ポール(ストック)は足や腰への負担を軽減し、急斜面を上り下りするときにバランスがとりやくすく、転倒防止にも役立つアイテムです。地図やコンパスもお忘れなく。
また、これからの季節は水分をこまめに補給しないと脱水症状を起こすこともあるので水筒も忘れずに。歩きながらカロリーを補給するための行動食も用意すると良いでしょう。
そして、山ではゴミは捨てずに持ち帰るのがルール。大きいサイズのビニール袋を数枚、持っていると便利です。ヘッドライト(ヘッデンともいいます)があれば下山が遅れて夕暮れになり暗くなっても安心です。

登山靴選びは慎重に

登山靴はもっとも重要な装備の一つ。靴の選び方の基本は、自分の足に合った靴を選ぶこと。どんなに高機能な靴でも足にフィットしていなければ何にもなりません。また、高額な靴が必ずしも自分にとっていい靴とは限りません。山の程度や体力、目的に合わせて選びましょう。
信頼のおける登山用品店でスタッフとよく相談し、実際に履き心地を確かめてから購入するのがベスト。お店のスタッフには、低山ハイキングが目的なのか、将来は山小屋泊やテント泊を考えているのか、雪山を登りたいのかなど目的をしっかり伝えるのがポイントです。

登山ウェアは素材で選ぶ

ウェアも重要な装備の一つです。ファッション性も大切ですが、素材や機能にこだわりましょう。ウェアの素材はコットンより、速乾性の高い化繊がお勧め。コットンは、肌触りや吸汗性は高いのですが、汗がなかなか乾かず身体が冷えてしまうことがあります。そして、登山の服装の基本は、重ね着。ベースレイヤー(肌着など)、ミドルレイヤー(防寒着)、アウターレイヤー(ジャケットやレインウェア)を上手に組み合わせ、体温をコントロールして快適な登山を楽しみましょう。

山の師匠を見つけよう

自然の中に飛び込むことは素晴らしい体験ですが、一方で危険もつきもの。最初は、山の経験が豊かな人と一緒に登りましょう。身近に登山経験者がいない場合は、登山用品店などで開催している初心者向けの登山セミナーやガイドツアーに参加してみるのもいいでしょう。また、思い切って日本山岳会に入会するという手もあります。日本山岳会の各支部では登山教室や自然観察会などのイベントも開催されています。自分のレベルに合ったイベントに参加して、頼れる山の師匠や仲間を見つけましょう。

山登りは、足腰を鍛え、体力や持久力をつけることができます。さらに自然の中に身を置くことで心が癒され、ストレスを発散できます。
また、年齢にかかわらず体力と経験に合わせて楽しむことができるアウトドアスポーツです。
くれぐれも無理をせず、カラダとココロをリフレッシュさせてくれる登山と長く付き合ってみたいですね。

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