自宅で愉しむジャズライブ自宅で愉しむジャズライブ

おしゃれな大人の音楽として高い人気を誇るジャズ。
しかし、実際の演奏を観たことがある人は案外少ないのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、インターネットで観るライブ配信です。
今回はその最新動向に迫るほか、編集部員によるライブレポートもお届けします。

ライブ配信なら、憧れのジャズがぐっと身近に ライブ配信なら、憧れのジャズがぐっと身近に

2020年の春以降、新型コロナウイルスの影響によりさまざまなジャズライブが中止を余儀なくされています。その代わりに急増しているのがインターネットで演奏を中継するライブ配信です。これにいち早く取り組んだ国際的なジャズイベントが「JAZZ AUDITORIA」。アメリカや日本、ブラジル、キューバなど世界中から89組のミュージシャンが2日間に渡って出演し、世界最大規模のオンラインフェスとして成功を納めました。日本で最も有名なジャズフェス「TOKYO JAZZ FESTIVAL」 も、2日間に渡りオンラインで開催。世界各国から30組以上のミュージシャンが出演し、延べ12万5,000人が視聴する熱狂ぶりでした。

ライブ配信には、ジャズビギナーにうれしいメリットがたくさんあります。ひとつ目は、リーズナブルに観賞できること。無料配信されている公演も多く、有料だったとしても実際のライブの半値程度。いろいろなジャズを試し聴きしたいビギナーには打って付けです。アーカイブで再び視聴できるライブも多数あります。

ふたつ目は、会場に足を運ばず自宅でライブを愉しめること。リビングのモニタに映し出せば、そこはまるでVIPシートです。家族みんなで食事をしながらご機嫌なライブミュージックを堪能してもいいでしょう。離れている仲間とリアルタイムで同じライブを観賞し、チャットアプリで感想を寄せ合うのも、新たな愉しみ方のひとつです。

最後は、どこに住んでいてもライブに参加できること。著名アーティストの公演は都心をはじめ都市で開催されることが多いため、住んでいる地域によってはなかなか足を運べないことも。しかし、オンラインであればその負担はありません。国内のみならず、海外のライブでさえも気軽に愉しめます。

おすすめのジャズミュージシャン&クラブ おすすめのジャズミュージシャン&クラブ

続いて、ライブ配信に取り組むミュージシャンやジャズクラブをご紹介します。

■ジャズミュージシャン

多くのミュージシャンに先駆けてライブ配信をしたのが、ジャズピアニストの第一人者である小曽根真さんです。51日間に渡り自宅から演奏を届けた「Welcome to Our Living Room」は、リアルタイム視聴者が7,000人を越えるほどの人気を博しました。その様子はYouTubeチャンネルのアーカイブで視聴できます。若手の人気ジャズピアニストである上原ひろみさんも、InstagramとFacebookで配信をスタート。親交のあるミュージシャンに1分間の曲を書き下ろし、リモートで共演する「One Minute Portrait」を公開しています。今、世界で最も注目されているシンガー兼ギタリストのひとりといえば、Camila Meza。クラウドファンディングサイト「Patreon」を通じて彼女を支援すると、特典としてオンラインパフォーマンスを視聴できます。

■国内のジャズクラブ

日本で最も著名な「ブルーノート東京」 が6月よりライブ配信をスタート。会場で観覧する場合の半値以下でオンライン視聴でき、人気急上昇中です。ジャズギターの聖地として知られる「ヴァーチュオーゾ赤坂」は月額制でライブを配信中。無料公開されている公演もあるので、要チェックです。他にも、六本木の「キーストンクラブ東京」や「横浜エアジン」といった、人気のジャズクラブでもライブ配信が始まっています。これはまだまだ序の口です。ライブ配信をスタートするお店は、今後どんどん増えるはずです。

■海外のジャズクラブ

ジャズのメッカとして知られるニューヨークに目を向けると、老舗の「Village Vanguard」では連日ライブを配信中。「Blue Note New York」も、歴代の貴重なライブアーカイブを月額制で公開しています。「Smalls Jazz Club」は2007年から無料でライブ配信をしてきたパイオニアとして世界的に有名です。ニューヨークのクラブに限った話ではなく、海外の一流クラブにもパスポートなしで巡ることができます。

リアルと遜色のない、迫力のステージに感動 リアルと遜色のない、迫力のステージに感動

ここで編集部員も、「新宿ピットイン」で行われた「JUNKO ONISHI TRIO」の無観客ライブを観賞することに。大西順子さんはジャズピアニストの先駆けとして1989年のデビュー以来、人気の絶えないトップミュージシャンです。チケットは事前にインターネットで購入し、ライブ当日を迎えました。パソコンの前で待ち構えていると、新宿の街並みをくぐり抜け、お店までをたどるオープニング映像によって気分が高まります。続いて、ピアノの大西順子さん、ベースの井上陽介さん、ドラムの吉良創太さんが映し出され、息の合った力強い演奏がスタート。大西さんの表情や、鍵盤を叩く指先にカメラが迫るたびに、自然と画面に引き寄せられます。最大の見せ場である即興では、3人が目線を合わせてセッションを愉しんでいる様子が伝わってきました。エキゾチックな曲調、しっとりとした旋律など、曲ごとに雰囲気がガラリと変わります。あっという間に50分間のファーストステージは幕を閉じました。

通常、セカンドステージが始まる前には休憩を挟みますが、この日は大西さん、吉良さんが登壇してトークを展開。事前に観客から寄せられた質問に答え、ミュージシャンの日常を垣間見られる貴重なひとときとなりました。セカンドセッションでも4曲を披露。トリオの巧みな演奏と、次に何が起こるかわからないスリリングな展開に魅了された2時間でした。通信障害で途切れるアクシデントがあったものの、後日アーカイブで視聴できるので問題なし。これもライブ配信の強みです。

編集部員はノートパソコンで視聴しましたが、モニタや音響などにこだわれば、さらなる臨場感が得られるはず。「今度は生で観賞してみたい」という思いが強くなったのが、一番の収穫です。

ライブ配信は新たな音楽の愉しみ方のひとつとして、今後ますます普及していくでしょう。敷居が高いと思われがちなジャズも、これなら気軽にチャレンジできます。皆さんもこの機会に、ジャズデビューを飾ってみてはいかがでしょうか。

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2020.09.01

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