気軽にはじめるベランダ菜園気軽にはじめるベランダ菜園

本取材の際には、入念な感染対策を行いました。
外出の際は、くれぐれも感染予防を心がけましょう。

おうちで過ごす時間が増え、ベランダで家庭菜園を始める人が増えています。
そこで「ぜひやってみたい!」と意気込む初心者の編集部員が、都内の園芸専門店を訪問。
家庭菜園の楽しみ方をレクチャーしていただきました。

数ある中から、育てたい苗と出会おう。 数ある中から、育てたい苗と出会おう。

今回訪れたのは、「オザキフラワーパーク」。お店の至るところが緑で囲まれている、大規模な園芸専門店です。はじめに野菜担当の澤田さんと辺りを見回しながら、どんな野菜を育てるといいか相談します。「初めての方は種から育てるのが難しいので、ビニールポットと呼ばれる簡易的な鉢に入った苗から始めるのがおすすめです」と澤田さん。取材した12月には、スナップエンドウやレタスの苗が並んでいました。その中で編集部員の目に留まったのは、いちご苗。冬の寒さに耐え、春になると一気に成長し、ゴールデンウィーク頃に収穫を迎えます。編集部員は数種類あるいちご苗の中から、おなじみの「とちおとめ」と、新品種の「よつぼし」を選びました。

次は花苗担当の吉田さんと一緒に、常時300種類もの品種を取り揃えているハーブコーナーへ。吉田さんからの「どんな香りが好みか? どんな料理に使いたいか? といった基準で選ぶお客様が多いです」というアドバイスを受けた編集部員は、なじみがある上に、丈夫で育てやすいというローズマリーを選びました。ハーブと聞くと「草」のイメージがありますが、ローズマリーは常緑低木のひとつ。順調に育つと高さ1m以上になり、地面に植えると10年以上育てられるのだとか。植物との暮らしに胸を膨らませながら、次は園芸資材コーナーに移動します。

家庭菜園に欠かせないアイテムは? 家庭菜園に欠かせないアイテムは?

はじめに選ぶのは、苗を植えるプランターです。いちごは大きく根を張るため、深さのある45型(幅45cm程度)にしました。ハーブについては、「品種によって好む環境や育つスピードが異なるため、最初はひと鉢ずつ育てるのがおすすめ」と吉田さん。そこで、ひと苗がちょうどよく収まる5号(直径15cm程度)の素焼き鉢を選びました。

次は、鉢底石と呼ばれる軽石の準備です。プランターの一番下に敷くことで通気性や水はけが良くなり、苗の根張りも丈夫になります。プランターの中には、鉢底石と同じ役目を果たすネットが付いているものもあるそうです。

続いて、苗を植える培養土を準備します。培養土には、「元肥」と呼ばれる肥料があらかじめ土とブレンドされているものと、そうでないものがあり、花用や野菜用、観賞植物用などと用途も分かれています。苗の成長を促す肥料も、培養土と同様にさまざまな種類がずらりとラインアップされていました。この中から、いちご用とハーブ用それぞれで、培養土と肥料を選びます。

澤田さんによると、「春になったら、いちごには殺虫剤と藁があると良い」とのこと。気温が高くなると、アブラムシやハダニなどの害虫や、白いカビが発生して成長を妨げる「うどんこ病」などの病気も増えるため、殺虫剤が欠かせません。藁はプランターに敷き、果実と土が接して腐食するのを防ぎます。キュウリやスイカといった、地面を這う野菜を育てる際にも必要です。

家庭菜園に必要な「プランター」「鉢底石」「培養土」「肥料」を買い揃えた編集部員は、店の屋外へ。初めての植え替えにチャレンジします。

ベランダに出るのが、毎日の楽しみに。 ベランダに出るのが、毎日の楽しみに。

澤田さんと吉田さんから手ほどきを受けながら、植え替えをスタート! はじめに、プランターに鉢底石を平らになるよう敷き詰めます。次に、培養土と適量の肥料をバケツに入れ、土すくい(またはシャベル)で混ぜ合わせます。澤田さんによると、「空気をたっぷり含ませるように混ぜ合わせる」のがポイントです。

続いて、ビニールポットから苗を抜き取ります。利き手でビニールポットを持ったら、もう一方の手で苗の根本を覆います。そのまま両手を半回転させてビニールポットを逆さまにし、ゆっくりと抜き取ると、根と土がひと塊になった「根鉢」が表れます。「プランターでしっかり根を張れるように、土を崩して絡み合った根をほぐしてあげましょう」と吉田さん。ほぐし終えたら、プランターに苗を植え付け、土の表面を整えます。その際は、いちごの株元の「クラウン」と呼ばれる王冠の形をした根本が埋まらないように注意が必要です。プランターの縁と培養土の隙間は、水が溜まる「ウォータースペース」となるため、2センチほど空けました。

ローズマリーも同じ手順で植え替えたら、最後は水やりです。「プランターや鉢の底から透明の水が出てくるまで与えてください」という吉田さんの指導に従い、じょうろを高い位置に持って、たっぷりと水を与えます。こうして無事に植え替えを終えました。

ベランダでの育て方についてもアドバイスをいただきました。いちごとローズマリーは耐寒性があり、日当たりと風通しの良い環境を好むため、冬でも屋外で育てること。エアコンの室外機の風に当たらないように注意すること。プランターをコンクリートの床に置くと、夏は熱を吸収して根が弱ってしまうため、レンガや人工芝の上に移動するほうが望ましいそうです。

自宅に持ち帰ってからは、ベランダに出るのが毎朝の日課に。収穫の日を心待ちにしながら水やりを続けています。3月からはトマトやナス、キュウリといった夏野菜の苗が登場します。ベランダで春の訪れを感じながら、家庭菜園を初めてみてはいかがですか?

オザキフラワーパーク

東京・練馬区にある、首都圏最大級の園芸専門店。約4,000㎡を誇る売り場には、花や野菜、観葉植物など常時10万種以上もの品種を取り揃え、「植物好きの聖地」として知られている。併設された「GROWERS CAFE(グロワーズ カフェ)では、地元野菜を使ったオーガニックメニューが人気を集めている。

オザキフラワーパーク新しいウィンドウが開きます

2021.03.02

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