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- 自分だけのラグを、タフティングで手軽に作ろう!
「タフティング」をご存じですか?
聞きなれない言葉かもしれませんが、ハンドメイドの新しい趣味として近年注目を集めています。
どんな機材を使って、どんなものが作れるのか。その魅力とは。
東京・白金台でワークショップを開催している「tufting studio KEKE」の高山菜々子さんに教えていただきました
タフティングとは、「タフティングガン」という機械などを用いて布に毛糸を打ち込み、ラグやカーペットを作る技法のこと。近年、アメリカを中心とした欧米でSNS発のブームとなり、その流れは中国や韓国、日本をはじめとするアジア各国にも広がりました。とはいえ、この技法自体は古くからあるもので新しくはありません。日本で「緞通(だんつう)」といった名前で知られる伝統的な織物もタフティングによって作られています。
巷にタフティングの体験教室が増え、手軽に始められるようになったのは世界的な傾向だと思います。人気が出た理由のひとつは、コロナ禍におうち時間が増えたこと。新たな趣味を求めていた人の心をつかんだだけでなく、増えたおうち時間を豊かにするために、インテリアで彩りを添えたいと思った人が多かったのだと思います。高速で毛糸を打ち込む音を響かせながら作業をする様子がSNSで拡散したことも、注目を浴びた理由のひとつです。「これは一体なに!?」と新鮮に感じた方が多かったのではないかと思います。どこの国でもまず流行に敏感な20~30代の方が飛びついて、その後40~50代の方の趣味として定着していった印象があります。

タフティングには特殊な機械を使うため、いきなり道具を購入するのではなく、ワークショップを通して一度体験することをお勧めしています。こちらのワークショップでは、参加者の年代は20代から60代までさまざま。なかにはデートスポットとして利用するカップルもいます。ワークショップで作るのは、玄関マットくらいの大きさのラグが中心で、絵柄については事前に線画のイラストを用意していただきます。お子さんが描かれた絵や、ペットのイラストなどのほか、AIを使って写真からイラストを起こす方が増えているのが最近のトレンドです。
初めての方であっても、玄関マットくらいのものを作るのに必要なのは3~4時間ほど。長方形のものでも円形のものでも作れますが、形による所用時間の違いはそれほどありません。ワークショップで形にした作品は、こちらでお預かりして整形した後にお渡しします。体験してみるとわかりますが、何かひとつを作るとすぐに次のものを作りたくなる、不思議な魅力があるのがタフティングです。ワークショップを開催する側としても、参加者のみなさんの表情や言葉から「自由にものを作る喜び」を感じている様子が伺えることを嬉しく思います。

ここからは作業の様子を見ていきましょう。
木枠に張った生地に、あらかじめ描いておいたイラストを投影し絵柄を油性ペンなどで書き写します。

80色ある糸の中から好みの色を選びタフティングガンにセット。色をミックスして使うこともできます。

糸をセットしたらタフティングガンで布に打ち付けていきます。派手な音が鳴りますが慌てず、道具をしっかりと押さえつけながらガンを走らせます。布にミシンを走らせるのに似ていますが、ミシンとの違いは失敗しても大丈夫なこと。糸を引き抜けば、やり直しがききます。タフティングガンの重さは1キロ前後ですので、女性でも手軽に扱えると思います。

まずは絵柄の枠線を縁取り、その後で中を埋めていくのが通常の流れです。「ぬり絵」をイメージすると分かりやすいかもしれません。コツは、タフティングガンを進めるスピードをなるべく一定にすること。縫い幅にムラがなく、きれいに仕上がります。このあたりの感覚もミシンでの作業と似ています。

絵柄全体に毛糸を打ち終えたら、毛糸が抜けないよう生地の裏面に糊付けをします。糊が乾いたら周りをカットし、表面にバリカンをかけて毛足の長さを整えます。すると世界に一つのオリジナル作品の完成です。

最初はタフティングガンの作動する音と見た目のインパクトに気圧されるかもしれませんが、その扱い方自体は意外に簡単です。ワークショップの参加者からも「想像していたよりもはるかに簡単にいいものができた」という声をいただきます。ワークショップを経験した後、こちらで販売しているスターターキットを購入するなどして、ご自宅でタフティングを続ける方も増えました。生活に必要なものをコツコツと作り続ける方もいれば、ラグ作りにすっかり夢中になった結果、オリジナルキャラクターをあしらったラグで売れっ子のハンドメイド作家になった方もいます。ほかにも、結婚式や父の日、母の日などに自分でデザインしたアイテムをプレゼントする方もいます。
タフティングは年齢を問わず始められる趣味で、最初の一歩のハードルが低いのが魅力です。色味やデザインなどでさまざまな工夫ができるため、実に奥が深く、長く続けても飽きることはありません。ご興味ある方は、お近くで開催されているワークショップを探すなどして、気軽に挑戦してみてください。

2026.02.02

photo:中村晃
高山菜々子さん
tufting studio KEKE創業時からSHOP運営や広報を担い、運営や企画を通してタフティングの魅力を発信している。
tufting studio KEKE
東京都港区白金台にスタジオを構え、タフティング初心者でも簡単にオリジナルのラグマットを作ることができるワークショップを開催。公式オンラインストアでは、自宅でラグ制作を行うためのスターターキットや糸など、タフティングに関するさまざまなアイテムを購入できる。
photo:中村晃









