2025年10月08日
「RIR optical system for thin design and high-energy-efficient headlights」がApplied Optics誌のEditors’ Pickに選ばれました。
「RIR 光学系」の原理図
開発したRIRレンズの外観
開発したヘッドライトによる路面配光
「薄型かつ高効率ヘッドライトを実現するRIR光学系」に関する論文が、Applied Optics誌※1のEditors’ Pick※2に選ばれました。この制度は、「編集者が特に注目すべきと判断した論文を選び、読者に推薦し、特に革新的で影響力のある研究を強調し広く認知されること」を目的としています。
当社独自のRIR光学系※3の開発により、従来必須とされていたリフレクターを用いることなく、レンズの屈折作用と全反射作用のみで自動車ヘッドライトに必要な配光を実現しました。その結果、高さ20mmのレンズにおいて、光利用効率を従来方式の1.8倍に向上させ、従来方式で一般的な高さ40~60mmのレンズと同等以上の明るさを確保することに成功しました。
本論文は、この大幅な薄型化と高効率化を実証した点における革新性と影響力、そして研究の質が高く評価され、今回の受賞につながりました。
◆開発者 諏訪 勝重さんから◆
本技術は、従来は両立が難しいとされていたヘッドライトの薄型化と高効率化に挑み、実現した当社独自の技術です。その革新性を学術界からもご評価いただき、大変光栄に思います。これからも、社会課題の解決に直結するインパクトの高い最先端研究に挑戦し続け、よりよい社会の実現に向けて貢献して参ります。
※1Applied Optics誌:Optica(旧OSA)は1916年に光学や光科学の創出、普及、応用の促進を目的として米国で設立された学会。Applied Optics誌はその中のオープンアクセスの査読付き論文誌で、特に光学技術の実用的な応用に焦点を当てている。
※2Editors’ Pick:直近5年間では、Optica全体で52,621本中2,577本と約5%の割合で選定されており、2025年のApplied Optics誌では、1,172本中69本が選定されており、その選定率は約6%となっている。
※3RIR光学系:入射屈折面(Refraction surface)と全反射面(Total Internal Reflection Surface)、及び出射屈折面(Refraction surface)を有する当社独自のヘッドライト光学系
受賞論文
RIR optical system for thin design and high-energy-efficient headlights![]()