


2022.06.24
皆さま、你好!三菱電機(広州)圧縮機株式会社(略称:MGC)の福田修也です。
早いもので、今回で最終回となります。
最後は中国生活を通じて、私が学んだことや感じたことをお伝えできればと思います。
○学んだこと①「徹底した新型コロナウイルス対策」
私は、新型コロナウイルスの感染状況がまだまだ収束していない段階で中国に赴任しましたが、中国での徹底したゼロコロナ政策には驚かされました。
例えば、スーパーやレストランに入る際には必ずPCR検査の陰性証明を提示させられます。陰性証明には、PCR検査の結果が反映されるスマホアプリ「健康コード」を使用しています。また、行く場所にもよりますが、国内旅行であっても出発から24時間以内のPCR検査が必要な場合や、旅行先ではPCR検査を受けないと駅から出られないといったこともありました。
また、特に印象深かったのは上海ロックダウン(都市封鎖)です。上海では1日の新型コロナウイルス新規感染者数が一時期数万人に及んだため、中国政府がロックダウンを決定しました。上海在住の同期の話によると、何十日も家から1歩も出られないという本当に大変な生活が続いたようです。その反面、ロックダウンの効果は絶大で、ニュースによると現時点(2022年6月)では新規感染者は十数人程度まで減少したとのことでした。
このように、せっかく海外にいるにも関わらず気軽に旅行に行くことができない状況で、少し残念ではありましたが、中国のゼロコロナ政策について身をもって知ったという意味では、とても貴重な体験ができたと思っています。
○学んだこと②「中国人にとって、食事はコミュニケーションツールのひとつ」
中国に赴任して以来、私は何度も中国の方々との食事会に参加してきました。同じ職場の人だけでなく、普段あまり話すことがない部門の方や、お客様、部品メーカーの方々とも一緒に食事をすることがありました。
夜に食事会を開催する場合、必ずと言っていいほど「白酒」と呼ばれる中国のお酒が用意されます。「白酒」はアルコール度数が50%前後もあるため、小さなコップに小分けして少しずつ飲みます。食事会では、まず「白酒」片手に乾杯して、飲み干した後は仕事の内容や休日の過ごし方など少し会話をして、またしばらく時間が経てば乾杯して、、、といった流れが一般的です。
中国人は、歓迎会や新年会などの特別なタイミングだけでなく、普段から積極的に食事会を開催していました。日本人にとっても食事でのコミュニケーションは大切ですが、中国では日本以上に、食事が大切なコミュニケーションツールのひとつになっていると感じました。
中国の代表的な料理2点(点心、火鍋)を写真でご紹介します。
点心…中国の軽食。餃子や小龍包、揚げパンなどがあります
火鍋…中国の鍋料理。肉や野菜などをスープで煮込んで食べます
○学んだこと③「face to faceを大切にし、フレンドリーな文化」
中国人との円滑なコミュニケーションには、face to faceによる話し合いが必要不可欠だと学びました。客先で何かトラブルがあった場合は、すぐに客先に出向きトラブルの詳細を直接確認するなど、日本よりもはるかにface to faceを大切にする文化が根付いていると感じました。
また、仕事中に社内の人同士で密にコミュニケーションをとるのはもちろんですが、プライベートでも中国人のフレンドリーさに驚かされました。たとえば、私が旅行先で道に迷った際には、全く面識のない人から「どうしました?」と声をかけられました。さらに、切符の買い方がわからなかった私に対して、後ろに並んでいる人が親切に教えてくれました。第2回の記事でも少し紹介しましたが、海外研修を通じて私は、「中国人は誰とでもフレンドリーに接する人たち」であるという印象を強く受けました。
○最後に
学生の方へのメッセージを送らせていただきます。
学生のみなさんの中には海外勤務に対して抵抗がある方もいらっしゃると思います。実際、日本とは文化や言語が違うため、仕事でも日常生活でも多少の苦労はあります。
しかしこの研修を通じて私が一番感じたことは、仕事も日常生活も、割と「何とかなる」ということです。
仮に語学が苦手であっても、仕事中は通訳者がサポートしてくれます。それに、中国の場合はお金の支払いやいろいろな手続きのほとんど全てをスマホアプリで行うことができるため、日常生活で不自由なところはほとんどありません。とても便利で、とても楽しい日々を過ごせています。
海外勤務は、自分の視野を広げ、日本ではできない貴重な体験をする良い機会です。そのため、高い目標を持って海外勤務に臨むことももちろん大切なことです。ただ、海外勤務に対して苦手意識がある方は、まずはそれを払拭するために、「何とかなる」という楽観的で前向きな考え方を持つことをお勧めします。
全4回に亘って、私が体験した中国での生活、勤務、文化などについてお伝えさせていただきました。
中国の魅力が少しでも伝わっていれば幸いです。
皆様とともに働けることを楽しみにしています。
それでは。谢谢、再见!