このページの本文へ

ここから本文

廣松航平(オランダ)
廣松航平
Kohei Hiromatsu
Mitsubishi Electric Automotive Europe B.V. Head Office(MEAE-NL)
2018
入社 情報技術総合研究所 知識部・モビリティ技術G 配属
2019
情報技術総合研究所 知識部・知識ベース基盤技術G 配属
2021
現職

2022.06.17

海外と日本の違いについて

皆さん、こんにちは。

今回の更新が最後ということで、これから海外で仕事をする人や学生の方に向けて、海外と日本の違いについて経験をもとにご紹介いたします。

まず職場に関してですが、私の場合は日本と海外での違いは言語以外には特に感じませんでした。これは、日本で携わっていた仕事とオランダで現在行っている仕事が異なっており、業務内容だけでなく人間関係や文化なども当然変わってくるだろう、ということを認識していたためです。また、日本と海外の違いという以前に、会社や部署が変わればそこに自分も馴染んでいく必要があることを転職を通じて経験していたことも大きいかもしれません。

現地のスタッフとコミュニケーションが取れるように語学力を鍛えておくこと、現在の職場などで周りの人と人間関係をしっかり構築することが日本でできていれば特に海外でも問題はないと思います。

次に生活に関してです。こちらに関してはかなり苦労しています。

まず、オランダでは日の出と日没の時間が日本とかなり異なる上、サマータイムの制度によって夏は夜が、冬は朝が遅くなるので、夏も冬も生活リズムが狂いやすいです。夏は4月頃から日没時間が20時を超え、5月下旬現在は21時半過ぎとなっています。外が暗くなってすぐに就寝する、ということに体が慣れていないので寝付けないこともたまにあります。一方、冬は以前の記事でも少し触れましたが、12月頃には日の出時間が8時以降、日没時間が17時前となり、日の出前に出勤して日没後に退勤するという生活になります。真っ暗な時間に起きることになかなか慣れることができず、体が動くようになるまで時間がかかりました。また、日照時間が短い冬季は日光浴によって生成されるビタミンDが不足してしまう可能性があることから、サプリメントで補うなど栄養面を気にする必要もありました。

気候面では多少寒暖がはっきりしない時期もありますが、春夏秋冬を楽しめるので、その点に関しては日本とのギャップは少ないです。ただ、健康のために現地の気候や日照時間などを事前知識として持ち、対策を立てておくことをお勧めいたします。

ケルセンブルーセム公園の満開の桜

ケルセンブルーセム公園の満開の桜

桜が咲いたあとの雪(4月1日)

桜が咲いたあとの雪(4月1日)

食生活の面においては、私自身の主食が米と麺であり、パン食を続けることは無理だろうということはわかっていたので、オランダの日本食材店の調査や弊社製炊飯器を使えるようにする変圧器の入手、ラーメンの自作方法など事前に準備していました。その結果、日本にいるときとあまり変わらない食生活を過ごしており、たまにオランダ料理も楽しんでいます。ただ、それでも足りないと思うものはシーフードです。オランダでは魚料理はサーモンが中心で、その他両手で数えられる種類しかスーパーマーケットで扱っておらず、生で食べて大丈夫なのかも判断がつきません。代替としてスモークサーモンやハーリング(ニシンの塩漬け)、ウナギの燻製をわさび醬油で頂いたり、少し高めの値段設定でも魚の種類がある程度揃っている日本食レストランに行ったりもしますが、気軽に刺身や寿司を購入できる日本が恋しくなることもあります。また日本食だけでなく、中華料理やイタリア料理なども魚介類を使ったものが少ない点が日本とは異なっています。

食生活については急に変えることは難しいと思いますので、不安がある方は事前に現地の日本食材店やスーパーマーケット、お勧めのレストランの情報などをインターネットなどで確認しておくと良いでしょう。

今回、1年間のオランダ研修の機会が得られたことで、なんとなく不安に感じていた英語でのコミュニケーションや異文化交流などをたくさん経験し、自分自身の視野が広がったことを実感しています。未知のことは不安ではありますが、興味を持って飛び込んでいくことはエンジニアとしても重要であることから、この研修で得られた知見を忘れずにこれからも成長していきたいと思っています。

今まで私の記事をご覧いただきありがとうございました。これまでの内容がオランダにご興味がある方や今後海外で働くことを希望する方の一助になれば幸いです。

22時を過ぎてもうっすらと明るい5月中旬のアムステルダム

22時を過ぎてもうっすらと明るい5月中旬のアムステルダム