こんにちは！私の投稿もとうとう今回が最後となりました。そこで、今まさに海外で働きたいと思ってこの記事を読んでくださっているあなたへ、私の経験をもとにお話できればと思います。

皆さんは将来、自分が仕事をしている姿をどのようにイメージしていますか？
「とにかく海外で働いてみたい」「自分の得意な言語を活かせる職場に就きたい」「海外に興味はあるけど日本から出るのは少し不安」「日本から出る気は全くない」、いろいろあると思います。

私は学生時代に英語が得意科目で、語学留学をした経験もあって、「グローバルな企業に就職して、いつかは海外で働いてみたい！」そんな期待に胸を膨らませて就職活動をしていました。その後は運良く海外に携わる仕事に就いて、今回、アメリカで働く機会にも恵まれました。ですが、今振り返ってみると、自分がこれまで「海外で働くこと」と「日本で働くこと」といった場所に重きを置き過ぎていたと思っています。海外で働くことに憧れを抱くのは悪いことではありません。しかし、そこで何をしたいのか目的をはっきりさせることが重要だと身をもって感じました。

それは、アメリカに来て2~3ヶ月経って現地の業務にも少しずつ慣れてきた頃でした。毎週行っている定例会議が終わった後、アメリカ人の上司に呼ばれました。そこでこんな話をされたことがあります。「あなたはアメリカ側、日本側どちらの立場で発言をしているのか」と。私は、はっとさせられました。これまで日本で業務をしていた経験から、知らないうちに日本側の置かれた状況を一方的に説明し、日本側にやりやすいような形で進めていけないか説得するような態度をとってしまっていたのです。私も三菱電機の代表としてアメリカに来ていることは事実ですが、アメリカ側の意向を汲み取らず一方的に話をしていては、ただ日本から来た人として見られて終わってしまいます。ましてや彼らの仲間になることは到底叶いません。商習慣や文化の違いに加え、海外の顧客と最前線で向き合っている現地企業として置かれている立場も異なります。

そこで、現地の仲間として認めてもらうべく積極的に実践したのが、なるべく多く会話をすることです。他愛も無い会話を英語で行うのが一番難しいのですが、少し勇気を出して話しかけるところから始めました。コーヒーブレイク時や朝の挨拶、すれ違った時など、「そのシャツ素敵だね」「週末は何するの？」そんな会話から始まったのが、今ではその人の生い立ちや家族の何気ない話題まで話を広げられるようになり、自分でも成長したと思っています。また、業務面でも分からないことや相談事があれば、面と向かって話をすることを心掛けました。聞き取れない英語があっても分かるまで諦めずに勇気を振り絞りました。そして、オフィスで働いている時、周りを見ると会話をしている人たちが多いことに気が付きます。彼らは意識せずとも適切なコミュニケーションをとることができていたのです。会話をすることで、タイムリーな情報共有だけではなく、円滑で良好な人間関係構築にも一役買っているように思います。それが結果として職場全体の士気が上がったり、チームプレイを発揮できることにつながっているのだと思います。

“All our dreams can come true, if we have the courage to pursue them.”
「夢を追い続ける勇気があれば、すべての夢は実現できる。」

最後になりますが、私は人生を送るうえで大切なものは、すべて「勇気」に集約されると思っています。何かを決断しないといけない時、従来の考え方とは違った柔軟な発想を求められる時、新しい何かに挑戦する時、人は誰しも勇気を発揮しているものです。日常の些細なこと、誰かを食事に誘ったり、知らない人に道を尋ねる時でも少なからず勇気を使っています。そして、そのような勇気の積み重ねが未来を切り拓いていくと本気で信じています。これから夢を追っていくすべての人が勇気を出して挑戦していく姿を心から願っています。私も勇気を振り絞って新しいことにチャレンジし続けていきたいと思います。

以上、ありがとうございました。

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