三菱ジャー炊飯器

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お米に関する講座

ごはんをよく噛む健康法 その1「唾液の効果編」

ごはんを噛んで食べていると「甘み」を強く感じませんか?
これは、唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素により、ごはんのデンプンが麦芽糖(マルトース)という甘い糖に分解されるから。よく噛むことは、ごはんをより甘く、おいしく味わう秘訣なのです。さらに言えばおいしさだけではありません。実はごはんをよく噛むことは、健康的にも嬉しい効果があるのだとか。日本健康食育協会代表理事で管理栄養士の柏原ゆきよさんに聞きました。

――ごはんをよく噛んで食べることは、医師や厚生労働省など様々な立場からも推奨されています。しかし実際のところ、どういう理屈で健康になるのかは、あまり知られていません。ごはんをよく噛んで食べることは、なぜ健康にいいのでしょうか。

柏原さん よく噛んで食べることは健康にいい。これは長く言われ、広く知られていますよね。まず、ごはん粒のように形のあるものをしっかり噛んで食べると、咀嚼(そしゃく)自体が運動となってカロリーを消費しやすくなります。口の中に食べ物が長くとどまることで長くおいしさを味わうことができますし、「おいしい」と脳が認識することで食べすぎを防ぐこともできる。そして意外と重要なのが、唾液腺が刺激されて唾液が分泌されることなんです。最近の学術調査でも、あまり噛まずに飲み込んでしまう「早食い」の人に肥満が多いことがわかってきています。

――唾液が分泌されることが、健康な身体づくりにつながる……?

柏原さん そうです。人間は噛むという運動によってその刺激が脳に伝わって、「咀嚼・唾液反射」が起き、唾液の分泌量が増えます。ごはんを噛んですりつぶしながら、分泌された唾液に含まれるアミラーゼがごはんの主な成分である糖を麦芽糖(マルトース)に分解して、消化を助けてくれるのです。デンプンが糖化されることで味を感じやすくなります。水溶化した電解質が舌の上で味を感じる味蕾(みらい)に乗ることで、おいしく感じられるようになるんです。

――唾液には消化酵素であるアミラーゼなど大切な成分も多く含まれていますが、それ以前の問題として、唾液という液体が分泌されること自体も必要なのでしょうか。

柏原さん もちろんです。唾液には食べ物を湿らせたり、溶かしたりして飲み込みやすくする溶解作用もあります。結果、ビタミンやミネラルの吸収率が上がりますし、唾液という消化酵素を含んだ液体が分泌されるからこそ、固形物も含めて長く咀嚼できるのです。

柏原さん ごはんには人間に必要な栄養素がたくさん含まれていますし、様々なおかずとの相性の良さからしてもバランスのいい栄養摂取につなげやすい。ごはんをよく噛めば唾液の分泌が促され、ごはんをよりおいしく食べることができる。しっかり噛んで食べることが健康で太りにくい体作りにもつながるのです。

――唾液の効果以外にも、咀嚼することのメリットはありますか?

柏原さん 実はもう一つ、大切なことがあります。それは、ごはんを噛むことで顎の筋肉が鍛えられるということ。いわば運動効果があるんです。やわらかいものばかり食べていると、顎の筋肉が衰えやすくなってしまいます。健康のために身体を動かす運動をしている方も多いと思いますが、それと同じようにごはんを咀嚼することも運動なんです。同じごはんを食べるのでも、咀嚼する回数は人それぞれ。この回数の違いは、長い目で見るととても大きな差になりますよね。健康づくりは、毎日の食生活から。ごはんの咀嚼回数を増やすことからはじめていただきたいと思います。

さらに、私が咀嚼を運動と表現する理由として、ごはんを咀嚼することは、身体を動かすのと同様にカロリーを消費します。<食べ疲れ>を感じるまで咀嚼する必要はないですが、ごはんを適度に噛むことで筋肉を鍛え、カロリーを消費する。当たり前のようですが、噛むことの素晴らしさをより多くの人に伝えたいですね。

――もっと詳しく知りたくなりました!

続きは、その2 咀嚼(そしゃく)の運動効果編でご紹介します。

柏原ゆきよさん

1973年生まれ。管理栄養士。一般社団法人日本健康食育協会代表理事。女優、モデル、経営者、アスリートなど延べ10万人以上の食生活をサポートした。「食べて飲んでおなかからやせる」(かんき出版)、「お腹からやせる食べ方」(三笠書房)など著書多数。

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