コラム・レポート

ビジネスレポート

2026年3月

エンジニアファーストを掲げるAWS 専業のクラウドセントリック株式会社

最新のクラウド技術で三菱電機グループのDXを支える
精鋭エンジニア集団

目次

クラウドセントリック株式会社

三菱電機グループのクラウドインテグレーターであるクラウドセントリック株式会社は、2023年の設立以来、「エンジニアファースト」を掲げ、育成プログラムの整備や働きやすい環境づくり、社内文化の醸成に取り組んできました。現在、Amazon Web Services(AWS)に精通したエンジニアが、三菱電機グループ各社のクラウドマイグレーションプロジェクトやAIを活用したDXプロジェクトなどに参画し、最新のクラウド技術で各社のビジネスを支援しています。今後は、グループ外のお客様に対しても高度なクラウド技術による価値提供を拡大していきます。

AWS専業でビジネスを推進
成長意欲の高いエンジニアが集結

クラウドセントリックは、国内クラウドインテグレーターとの合弁事業として2023年4月に設立され、2024年5月に三菱電機グループの100%出資会社となりました。三菱電機がデジタル基盤「Serendie®」によるデータ利活用ソリューションの強化に向けて、AWSの全社的な活用拡大を進める中、クラウドセントリックは三菱電機グループ内のAWSニーズに対応する方針のもと、事業を推進しています。取締役社長 CEOの浅井浩司氏は次のように語ります。

「現在は、三菱電機グループ内のオンプレミスシステムをAWSへ移行するクラウドマイグレーションと、生成AIなどの最新技術を活用したDX支援の二つを軸に事業を展開しています」

設立から3年間、同社が最も注力してきたのがAWSに精通した高度人財の育成です。その結果、AWSの認定資格をすべて保持(全冠)するエンジニアが全体の4割以上を占めるに至り、現在では「AWS全冠は当たり前」という意識が社内に定着しています。

同社に優秀なエンジニアが集まる理由を浅井氏は次のように語ります。

「システムインテグレーターの中には、クラウド推進を掲げながらも、必ずしもクラウド案件にアサインされるとは限らず、エンジニアの不満になることがあります。AWS専業を掲げている私たちであれば、確実にクラウド案件に関わりながら技術を磨くことができます。ベンチャーの気風がありながら、三菱電機グループの一員である点や、成長を実感できる実践の場があることも、当社が選ばれる理由の一つです」(浅井氏)

エンジニアの経歴や志望動機は様々です。異なる業種からクラウドエンジニアへの転身を目指す方もおり、バラエティに富んでいます。第1号社員でIT業界経験者のKim Taehyeon氏は「前職では、システム開発の上流工程を担当していましたが、自ら手を動かして開発に携わりたいという思いが強くなり、AWS専業としてクラウド開発に積極的なクラウドセントリックに魅力を感じ、入社しました」と語ります。営業職から転身した倉渕健太郎氏は「新しいことにチャレンジしてみたいと思い、以前から興味のあったIT業界への転職を決めました。AWS専業である点に加え、三菱電機グループである安心感にも魅力を感じ、クラウドセントリックに入社を決めました」と語ります。

同社では、全エンジニアが全冠達成を目指して切磋琢磨し、互いに知識を共有しあう文化が醸成されています。

浅井 浩司 氏

クラウドセントリック株式会社
取締役社長 CEO
浅井 浩司 氏

中村 直弘 氏

クラウドセントリック株式会社
インテグレーション技術部 部長
中村 直弘 氏

Kim Taehyeon 氏

クラウドセントリック株式会社
インテグレーション技術部
Kim Taehyeon 氏

倉渕 健太郎 氏

クラウドセントリック株式会社
インテグレーション技術部
倉渕 健太郎 氏

クラウド対応力の深化サイクル

図1:クラウド対応力の深化サイクル

三菱電機グループのDXを体感したエンジニアが、お客様のビジネスの変革を推進

図2:三菱電機グループのDXを体感したエンジニアが、お客様のビジネスの変革を推進

エンジニアファーストを掲げ充実した育成プログラム

同社の人財力の高さの背景には「エンジニアファースト」のビジネス環境があります。その一つが、オリジナルの育成プログラムです。AWS未経験者に対しては、2ヵ月間の研修期間を設け、基礎知識を身に付けた上で、実際のシステム構築を経験します。インテグレーション技術部 部長の中村直弘氏は次のように語ります。

「その時々に必要な知識を取捨選択しながら学習できるように育成プログラムを独自開発し、日々ブラッシュアップを重ねています。AWSが公開しているドキュメントなどを机上で学びつつ、学習で得た知識をもとにハンズオンで設計から構築までを学んでもらいます。実際の開発現場を意識して、インフラの構築・管理をコード(設定ファイル)で記述し自動化するIaC(Infrastructure as Code)まで学ぶことができます」

さらに、必要な項目や文体、書式などを整理した「テンプレート」を活用することも有効です。ChatGPTを提供するOpenAIや、Geminiを提供するGoogleは、効率的な実践方法をまとめたベストプラクティスを、公開しており、参考資料として活用できます。

エンジニアが充実した現在は、先輩が後輩を教えることで技術を伝授しながら、人間関係の構築や、価値観の共有も進めています。お客様から高い信頼を得ている先輩から技術や考え方を学ぶことで、速やかに実際のプロジェクトに入っていくことができます。

「私が入社した2年前は社員が少なかったため、部長や同期の仲間に質問しながら知識を身に付け、AWS資格の全冠を達成しました。後輩が増えた現在は、IT経験の長い短いに関わらず誰でも気軽に質問しあえるような社内の雰囲気作りを心がけています」(倉渕氏)

資格取得の支援も充実しています。エンジニアはAWSの資格を取得するごとに給与に資格手当が上乗せされます。資格が増えるたびに増額され、全冠取得後も手当は永続的に支給されます。

「入社した当初は、業務の一環としてAWS資格の取得が推奨されていました。テキストやハンズオンを通して学んだ結果、全冠を達成することができました。資格手当の充実は、働くモチベーションにつながっています」(Kim氏)

クラウドマイグレーションとAI活用の2軸でAWSプロジェクトに参画

同社は現在、三菱電機グループ内のAWSプロジェクトに参画し、実践的な知見を蓄積しています。

一つめの事業軸であるクラウドマイグレーションでは、三菱電機の全国の事業所や関係会社に対して、サーバーのアセスメントを実施しています。今後はアセスメントやPoCの結果をもとにクラウド化の可否を判断し、2026年度より本格的なマイグレーションを開始する予定です。

二つめの事業軸である三菱電機グループ各社に対するDX支援では、多くのAI活用プロジェクトに参画し、アプリケーションの開発も含めたAWS活用全般を支援しています。

「現在、営業支援アプリケーションの開発に携わっています。三菱電機のプロダクトオーナーのもと、2週間単位で設計、実装、リリースするスプリントを繰り返しながらブラッシュアップを重ねています」(倉渕氏)

「三菱電機が整備を進めているSerendie構築プロジェクトに参画し、サブスクリプション管理基盤の開発を担当しています」(Kim氏)

あらゆるお客様に最新のクラウド技術で支援

今後は、ソフトウェア開発の企画から実装、テストに至る全行程でAIを活用するAI駆動開発に取り組んでいきます。実装手段の一つであるコーディングエージェントを活用した開発がすでに始まっています。「コーディングエージェントで開発生産性は圧倒的に向上しています。一方、開発したアプリケーションに責任を持つ意味でも、レビューの重要性は高まっているので、今後はレビューのスキルも高めていきます」(Kim氏)

中長期的には、クラウド技術をベースに企業間連携を深化させながら、お客様に新たな価値を提供していく構想を描いています。

「今後も新たなIT技術が次々とクラウド上に登場し、共創を前提としたビジネスが生まれてくることは間違いありません。それにより、クラウドの役割は基盤技術だけでなく、ビジネスを創造するエンジンとして進化していくでしょう。常に進化するクラウドの活用は、ビジネスを加速させることを意味しています。私たちは、三菱電機グループのDXプロジェクトでクラウドの価値を体感したエンジニアを中心に、あらゆるお客様に対して新たな価値創造やビジネス変革を支援していきます」(浅井氏)

取材場所:WeWork KDX虎ノ門1丁目

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