三菱電機デジタルイノベーション株式会社
第二ビジネスユニット
ネットワーク事業
ネットワーク技術部
次長
小牟田 真司 氏
ビジネスレポート
2026年3月
ネットワーク構築・運用サービス ネットワーク性能分析システム「MINOAR」
Teams通話品質や無線LAN使用率など
ネットワーク性能を可視化・分析しアナリストが改善策を提案
目次
クラウドサービスやWeb会議の活用が当たり前となった現在、お客様のIT部門には「システムが遅い」「Teamsがつながらない」といった相談が増えています。一方で、ネットワーク構成が複雑化し、原因究明のための調査や分析に時間を要するようになりました。こうした課題に対応するため、三菱電機デジタルイノベーション株式会社は、同社の「ネットワーク構築・運用サービス」を利用しているお客様向けに、ネットワーク性能分析システム「MINOAR(ミノア)」を提供しています。本システムは、視認性の高いダッシュボードでネットワークの性能情報を可視化し、迅速な原因特定を支援するだけでなく、同社のアナリストがデータに基づいた改善提案まで行うことで、IT部門の負担を大幅に軽減します。
ネットワーク障害の早期把握から解決まで支援する「MINOAR」
クラウドサービスやWeb会議などの導入が進んだ結果、ネットワーク構成が複雑化し、障害が発生した際の迅速な原因究明が困難になっています。こうした課題に応えるべく、三菱電機デジタルイノベーションは、ネットワーク性能や品質を可視化するMINOARをリリースしました。第二ビジネスユニット ネットワーク事業 ネットワーク技術部 開発課長の三星宗範氏はサービス化の目的を次のように語ります。
「近年、お客様から『無線LANがつながらない』『Teamsの音声が切れる』といった相談が多く寄せられています。また、クラウドサービスのレスポンス低下に課題を感じているお客様も少なくありません。そこで、ネットワーク障害の早期解決を支援するソリューションとして、MINOARを企画しました」
MINOARが生まれた背景には、三菱電機グループがありたい姿として掲げる「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」への変革が一因となっています。循環型 デジタル・エンジニアリングとは、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析し、新たな価値を創出してお客様や社会に還元する取り組みです。
MINOARのコンセプトと狙いについて、同ネットワーク技術部 次長の小牟田真司氏は次のように語ります。
「MINOARでは、ありたい姿の実現に向け、お客様課題の早期把握と早期対処を目指し、データ収集によるタイムリーな分析サービスと、改善提案を中心としたコンサルティングサービスの強化を目指しました」
三菱電機デジタルイノベーション株式会社
第二ビジネスユニット
ネットワーク事業
ネットワーク技術部
開発課長
三星 宗範 氏
三菱電機デジタルイノベーション株式会社
第二ビジネスユニット
ネットワーク事業
ネットワーク技術部
開発課 エキスパート
竹尾 大輔 氏
三菱電機デジタルイノベーション株式会社
第二ビジネスユニット
ネットワーク事業
ネットワーク技術部
開発課
佐藤 昌美 氏
複数ツールの測定データからネットワーク障害の原因を分析
MINOARは、「Teamsの通話品質」「無線LANの使用率や電波強度」「ネットワークトラフィックの内部データ」「クラウドサービスやWebサーバーへの応答時間」に関する性能情報を取得・分析し、安定稼働に向けた改善策を提供するサービスです。MINOARの特長について、同ネットワーク技術部 開発課の佐藤昌美氏は次のように語ります。
「複数のツールを組み合わせて取得した測定データから原因を分析できる点が大きな特長です。Teamsの通話品質が低下したとき、その要因はTeamsサーバーだけでなく、ネットワーク、無線LANのアクセスポイント、PC端末などが考えられます。複数の測定データを組み合わせることで様々な要因が絡む品質低下の原因特定が可能となります」
クラウドサービスや社内ネットワークが入り組む中、End-to-Endのレスポンスを把握し、問題区間を特定できる点もメリットです。自社で構築したシステムが遅い、サーバーの処理が重い、特定拠点のネットワークが遅いといったケースに関しても回線設備やキャリア設備などを含めてネットワーク経路上の問題をすべて分析し、「遅い」原因を突き止めます。
「私たちは拠点間(WAN)のネットワーク設計・構築・運用を得意領域としていますが、MINOARではさらに拠点内(LAN)やクラウドサービスなどのエンドポイントまで監視領域を拡大しています。無線LANに障害があったとき、これまでは私たちが現地で電波調査をしていました。MINOARなら機器から取得したデータをタイムリーに分析できるため、早期に問題を解決することができます」(佐藤氏)
ネットワーク性能分析システム「MINOAR」の利用イメージ
品質可視化サービスとアナリストによる改善提案を提供
MINOARで提供するサービスは主に二つあります。一つはネットワークに関する性能情報を収集し可視化するサービス、もう一つはアナリストによる改善提案サービスです。
可視化サービスでは、Teamsの通話品質、無線LANの品質、Webシステムのレスポンス、トラフィックの4点について、視覚的に確認できるダッシュボードを提供します。同ネットワーク技術部 開発課 エキスパートの竹尾大輔氏は、「各測定項目の状態がひと目で分かるよう、サマリーレポートでは○△!の表示に加え、正常時は緑、性能低下時は黄色、異常を指し示す警告時は赤で色分けしています」と語ります。
サマリーレポートで日々の状態を確認し、問題が発生したときはアイコンをクリックして詳細情報にドリルダウンできます。詳細情報では、各測定装置で取得した現在のデータや過去の推移が可視化されており、問題発生日時の特定や周期性の確認も可能です。
アナリストによる改善提案サービスでは、分析結果に基づくレポートを作成し提供します。ダッシュボード画面による一次分析と、アナリストによる二次分析・品質フォローを組み合わせることで、確実なネットワーク性能の改善につなげます。
「アナリストによる改善提案は、当社独自の強みです。複数の測定装置をネットワーク環境に設置し、収集した品質データを分析したうえで、アナリストが改善策を提案します。お客様と伴走しながら課題を発見し、分かりやすいオリジナルレポートを提供できるのがセールスポイントです」(三星氏)
監視領域の拡大とAIを活用した分析機能の強化へ
MINOARは、三菱電機デジタルイノベーションが従来から展開している「ネットワーク構築・運用サービス」の拡張サービスとして提供します。基本セットは、Teamsの通話品質の可視化とダッシュボード画面の2つで、無線LAN品質、Webレスポンス、トラフィックの可視化はオプションとなります。導入期間は測定用機器の設置を含めて約3ヵ月です。
MINOARは現在もサービスを強化しており、今後に向けて監視領域の拡大やAIを活用した分析機能の強化を検討しています。
「ファーストステップとしてネットワーク品質を対象としましたが、セキュリティーやサーバー環境の可視化に対するニーズも高いことから、監視領域の拡大を視野に入れつつ、お客様の課題解決に貢献していきます。また、AIを活用することでより深い分析が可能となり、品質低下の未然防止にもつながると考えています。今後はAI機能の実装にも取り組んでいきます」(小牟田氏)
併せて、提案型コンサルタントの育成も急ピッチで進めています。これまではエンジニアの業務が中心だった担当者が、お客様に寄り添ったサービスを提供できるよう、アナリストとしてのスキル強化を図っていきます。
サービス・製品
豊富な実績と高い技術力をもって、高品質で最適なネットワークサービスをご提供します。
このサービスは企業の拠点内(LAN)および拠点間(WAN)のネットワークを設計し、構築から運用保守までワンストップで提供します。
さらに、ご利用いただくことでお客様の現状を分析し、その結果をフィードバックとして改善提案に反映させることで、持続的な利便性を確保する循環型モデルを実現します。
また、SD-WANやクラウド接続、無線環境などの最新技術をいち早く取り入れ、お客様のニーズに合わせた最適なICT環境をご提供します。