三菱電機デジタルイノベーション株式会社
情報システム事業本部 システム統括部
デジタルマーケティングシステム部
第二課 課長
長谷川 享二氏
ビジネスレポート
2026年6月
デジタルマーケティング基盤の構築・運用サービス
三菱電機グループへの導入・運用で培った知見を活かし、
デジタルマーケティング基盤の構築・運用サービスを提供
目次
三菱電機デジタルイノベーション株式会社は、三菱電機グループにおけるSalesforce導入プロジェクトで培った知見と実績をもとに、デジタルマーケティング基盤の構築・運用サービスを提供しています。2018年のサービス提供開始以来、要件整理から導入、運用・改善、定着化までをワンストップで支援。社内のSalesforce技術者を集約した「Salesforceセンター」の設立を目指し、2026年には量販系のシステムのエンジニアとプロジェクトを集結、サービス体制をさらに強化しました。豊富な経験を持つエンジニアが、お客様のチームの一員として、稼働後の運用・改善を見据えた伴走型の支援を提供しています。
Salesforceの導入コンサルティングから
開発、設定、運用定着までを支援
三菱電機デジタルイノベーションのSalesforce事業は、2018年に三菱電機のリビング・デジタルメディア事業本部から顧客関連情報統合データベース(DB)構築プロジェクトを受託したことを契機にスタートしました。2020年には三菱電機FAシステム事業本部の顧客管理システム(G-CRM)の運用・保守を担当するなど、対応領域を拡大。システム開発に加え、コンサルティングや要件整理を含めて幅広く対応してきました。
現在は、三菱電機グループ向け対応で培った高度なICT技術や、グループ内のIT・デジタル関連組織の知見を結集し、Salesforceを活用した各種システムの要件整理から構築、稼働後の運用・改善・活用支援までをワンストップで提供しています。デジタルマーケティングシステム部 第二課 課長の長谷川享二氏は、サービスの特長を次のように語ります。
「私たちは、システム導入をゴールとせず、現場で継続的に活用されることを重視しています。導入後も、運用サポートやトラブル対応に加え、定例レビューを通じた改善提案やユーザー教育などを実施し、Salesforceの定着と効果的な活用を支援しています」
また、Salesforce事業の拡大に合わせて、組織体制や人材活用の強化にも取り組んできました。2025年4月の三菱電機デジタルイノベーション発足時は、分散していたSalesforce関連組織を集約し、2026年4月からは最終構想である「Salesforceセンター」の礎となる新しいチームとして活動を開始しています。デジタルマーケティングシステム部 第二課 チームリーダーの足立美智子氏は、組織統合の効果について次のように説明します。
「組織統合によってチーム間の連携が強化され、エンジニア同士でノウハウを共有しながら、様々な課題を迅速に解決できるようになりました。人材配置の自由度が上がり、プロジェクトごとに最適な体制を組めるようになっています」
三菱電機デジタルイノベーション株式会社
情報システム事業本部 システム統括部
デジタルマーケティングシステム部
第二課 チームリーダー
足立 美智子 氏
三菱電機デジタルイノベーション株式会社
情報システム事業本部 システム統括部
デジタルマーケティングシステム部
第二課 エキスパート
窪 健太郎 氏
三菱電機デジタルイノベーション株式会社
情報システム事業本部 システム統括部
デジタルマーケティングシステム部
第二課
丸田 雅貴 氏
事例1:リビング・デジタルメディア事業における
顧客情報DBの開発と運用・保守
家電や空調冷熱機器の開発・製造・販売を手掛ける三菱電機のリビング・デジタルメディア事業本部では、お客様からの相談や苦情を管理する顧客関連情報統合DBの構築にあたり、Salesforceを導入しました。三菱電機デジタルイノベーションは、Salesforceでの実現可能性を検討するFit&Gapの段階から参画し、基本設計やシステム開発を担当しました。その後、スモールスタートで導入し、現在は運用・保守を担当しながら、新規ユーザーの追加や機能のカスタマイズにも対応しています。要件整理から導入、定着化まで一貫して支援してきたデジタルマーケティングシステム部 第二課エキスパートの窪健太郎氏は、プロジェクトを振り返って次のように語ります。
「要件整理の段階でお客様のご要望をすべて取り入れて開発を進めると、初期の開発コストが増大するだけでなく、Salesforceの定期的なバージョンアップに伴う影響調査や改修対応が増え、運用・保守コストも高くなります。そのため当社では、これまでの知見を活かしながら、お客様のご要望を実現するための複数の導入案をご提案し、ご理解・ご納得をいただきながら、最適な形で導入を進めてきました。本稼働から数年が経過した現在は導入システムの改善や運用・保守を担当しているほか、他システムとのデータ連携機能の構築にも取り組んでいます」
デジタルマーケティング基盤の構築・運用サービス
事例2:FAシステム事業における大規模CRMの運用・保守
FA機器の開発・製造・販売を手掛ける三菱電機のFAシステム事業本部では、顧客情報を管理するG-CRMをSalesforceで構築・運用しています。三菱電機デジタルイノベーションは、本システムの開発を担当したベンダーから、本稼働後の運用・保守業務を引き継ぎ、ユーザーからの問い合わせ対応や機能改善、機能追加などを数年にわたって担当してきました。現在は、日常的な運用サポートに加え、Salesforceの機能を活用したレポート作成や、他システムのデータ連携など、開発領域にも踏み込んだ相談にも対応しています。
長年にわたりFAシステム事業本部の運用・保守を担当してきたデジタルマーケティングシステム部 第二課の丸田雅貴氏は、自社の強みについて次のように語ります。
「当社が開発ベンダーから運用引き継いで以降、メンバーで様々なドキュメントを読み込みながら、ユーザー要件やシステムへの理解を深めていきました。そうした積み重ねを通じて、お客様の立場に立ったサポートを続けてきました。システムに関する知識だけでなく、ユーザー視点も重視しています。技術面と運用面の両方を理解したうえで支援できる点が、私たちの強みと考えています」
事例3:FAシステム事業における大規模CRMの開発管理
事例2で紹介した三菱電機のFAシステム事業本部のG-CRMでは、運用・保守の実績と技術力が評価され、2026年度から新たなSalesforceの開発管理領域も担当しています。
「FAシステム事業本部では、これまで複数の部門が異なるベンダーへSalesforceの開発を依頼していたため、仕様書の記載方法や管理ルールが統一されていませんでした。その結果、システム全体の管理が複雑化し、お客様にとっても負担となっていました。開発管理では、Salesforceを活用したシステム開発における仕様やルールの標準化を推進しています。Salesforceプロジェクトで得た知見を活かして2026年度から本格的に当社が開発管理に参画し、開発プロセス全体を管理しながら、システム品質の向上や運用負荷の軽減を支援しています」(足立氏)
事例4:自社における複数SFAのSalesforce統合プロジェクト
三菱電機デジタルイノベーションは、三菱電機のDX・IT・セキュリティーに関する企画・推進部門と、情報システム・サービス事業会社3社が統合して誕生しました。しかし統合前は、各社が独自にSFAを構築・運用していたため、異なるシステムが存在していました。そこで同社は、業務効率化やシナジー創出を目的にSFAの統合を推進し、Salesforceを活用した新たな統合基盤を構築。2026年4月より本稼働しました。
「統合前のSFAは、旧2社がSalesforce、旧1社が別製品を使用していました。各社でシステム構成や業務プロセスが異なるため、要件の取りまとめには苦労しましたが、各社に優先順位付けと機能の取捨選択をお願いすることで、開発工数を抑えながらプロジェクトを推進しました。また、三菱電機グループの業務やシステムを熟知するメンバーが開発を担当したことで、6ヵ月という短期間でシステム統合を実現できました」(足立氏)
「当社に限らず、複数部門で個別に構築したSalesforce組織の統合や、企業統合を契機としたSFA統合に取り組む企業は少なくありません。今回のプロジェクトを通じて得たノウハウや実績は、今後、他のお客様をご支援する際にも、大きな強みになると考えています」(長谷川氏)
SalesforceのAI機能の活用提案やAIによるデータ分析を推進
今後は、三菱電機グループが推進するAI活用とも連携しながら、事業戦略の高度化や業務効率化への貢献を目指していきます。SalesforceのAI機能の活用提案や実装に加え、AIを活用したデータ分析への対応も視野に入れています。
「Salesforceに蓄積されたデータをAIで分析することで、お客様のニーズを製品開発やサービス改善へ反映しやすくなり、競争力の強化につながると考えています。また、コールセンターにおけるお客様対応業務の効率化や、Salesforceの社内運用における問い合わせ対応の負荷軽減にも効果が期待できます。今後も技術力のさらなる向上に取り組みながら、お客様のビジネスに貢献していきます」(長谷川氏)