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2022年4月22日

シリコンバレーだより「シリコンバレー近況とアメリカ最新IT動向」

自動運転 無人デリバリー Metaverse 昨年10月に掲載し多くの方にご好評いただいた、米国拠点当社 ITリサーチオフィス(ITR)のコラムが、「シリコンバレーだより」として不定期掲載されることになりました。
2022年3月の米国の最新近況をお届けします。どうぞご覧ください。

シリコンバレー近況

米国では、2021年末に一日に100万人を超える感染者が発生していたオミクロン株の流行が落ち着き、現在では、1日当たり数万人という感染者で推移しています。ワクチン接種も日本と比べるとまだまだ低いですが、約70%が接種済みでブースターについても約45%が接種済みとなっています。ただ、国土の広いアメリカにおいては、地域で大きな差があり、シリコンバレーのあるサンタクララ郡ではすでに90%がワクチンを接種し、約70%がブースターも接種しています。
そんな中、3月中旬に全米で屋内でのマスク着用義務化も解除され、GoogleやTwitterといったBigTech企業も4月からオフィス再開を発表するなど、経済活動が一気に加速し始めました。
シリコンバレー近郊は、まだ自主的にマスク着用する人も多くおり、する人としない人が半々といった状況です。また、そんな状況の中、経済活動の再開と昨今のウクライナ情勢の影響もあり、急激にインフレが進んでおり、日本同様ガソリン価格もコロナ禍のほぼ倍に上昇し続けています。
COVID-19が完全に収束していない中、これまで国や州が費用負担してきたブースターやCOVID-19の治療に係わる費用を今後打ち切る可能性も出ており、無保険者の多いアメリカにおいては、以前の生活に戻るためにも、国や州からの継続的な支援を求める声が高まっています。

■2022/3/21現在

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)発表

  • US感染者:79,555,000人、新規感染者 31,246人
  • ワクチン接種:ワクチン2回69.5%、Booster接種46.2%

Santa Clara County発表

  • ワクチン接種:ワクチン2回90.4%、Booster68.9%

ともにワクチン2回は対象5歳以上、Boosterは対象12歳以上

イメージ:シリコンバレー:ガソリン価格

CDC: Centers for Disease Control and Prevention

電気自動車や自動運転の浸透

このような状況の中で、新しい生活様式が市民生活に浸透し始めている例をいくつかご紹介します。
シリコンバレーでは、近年電気自動車が多く登場し、特にTESLA社の車が多く走っているのを見かけます。ガソリンの急騰によって電気自動車のニーズがさらに高まり、中古車市場でもTESLA車はかなり高額で取引がされています。
TESLA社は、電気自動車に対するユーザの不満に一つずつ応えた結果、今のシェアを実現しているといわれていますが、Auto Pilotといわれる自動運転技術のレベルの高さもその要因の一つとなっているようです。

そこでTESLA車を試乗し、Auto Pilotを体験してみました。実際には自動運転レベル2と区分けされ、完全に車が自動で運転してくれるわけではなく、まだまだ人の支援や動作が必要となりますが、混雑したフリーウェイの出口などでは、自動運転で、車列の隙間に割り込み、フリーウェイから降りてくれるなど、運転に不安のある人にとっては、かなり助けになる形まで実現されています。一方自動運転の制御には、ON/OFFのタイミングなど慣れが必要であり、将来教習所で自動運転に関する講習が含まれてもおかしくないなと感じました。

イメージ:テスラ車の自動運転体験

無人デリバリー

人が支援しない完全な自立運転という観点では、商用利用として、無人タクシーもサンフランシスコで実証サービスがスタートし始めています。
また、人が乗り込まない、自律運転という意味では、オフィスのあるマウンテンビューのダウンタウンでは、無人デリバリーを行うローバーも走っています。StarShipという会社のサービスで、日本でもはやっているUberEatsのようにWeb上で注文するところは同じですが、無人ローバーが自律運転で街中をトコトコと走行し、商品を届けてくれるという仕組みです。
ローバー自体には、カメラやセンサーが多く取り付けられており、信号のある交差点などもちゃんと信号を見ながら歩道を4マイル以下の速度で走行して配達してくれます。(有事には、遠隔地の制御センターから操作を実施)

イメージ:無人デリバリー

新しい仮想世界 Metaverse

一方、新しい技術としてMetaverseが注目されてきています。市民生活への広がりはこれからですが、新しい動きとして今年初めに開催されたCES2022では、2021年をMetaverse元年とも呼んでおり、Metaverseを活用したコンセプトや事例が多く登場しました。
Metaverseというと、DecentralandやSandboxのようなゲームの中で仮想世界が浸透し始めており、仮想世界の中で色々な体験ができ、ライブイベントなども行われています。この仮想世界の中では、カジノなどもあり、未成年が参加できるため法的な課題も謳われていますが、WalmartやJPMorganのような社会的に信頼ある企業が参加し始め、一気に市場が拡大することも期待されています。
このようなコンシューマ向けのMetaverseが発展すると同時に事業環境におけるMetaverseの利用も多く登場しています。

NVIDIAでは、Metaverseのツールキットを発表し、BMW社の工場を全て仮想世界に再現し、ロボットの配置や生産性をシミュレーションする事例や、現実の街を仮想世界の中に再現し、自動運転車と5Gなどの通信アンテナとの送受信状況をシミュレーションする事例など、仮想世界を事業の環境のシミュレーターとして利用する例が見られます。
さらにHyundai社はMetamobilityコンセプトを提唱し、現実空間で動くロボットと、遠隔地にいる人との間に仮想空間を使うことで、火星など宇宙の世界の発展ができることなども発表しています。

イメージ:シリコンバレー:Metaverse

シリコンバレーのイノベーション

このようにシリコンバレーでは新しいイノベーションが継続して生まれてきていますが、今後は、これらロボットやAI、Metaverseなど、要素技術を組み合わせて実現されるものが多く登場すると考えられます。
TESLA車の試乗の際、オーナーが言った「テスラという機械と人との間で、信頼関係が築けているので、安心してのれる。」という一言がとても印象に残っていますが、これは、機械が得意なところを人が把握し、任せる。逆に機械が苦手なところは人がしっかり支援するということだそうです。
今後AIの更なる浸透が見込まれるITの世界も同様で、人と人の信頼関係だけでなく、人とAI/ロボットとの信頼関係が重要で、それを実現することで人とロボットのWin-Winの関係を築くことがイノベーションの成功の秘訣かもしれません。(ロボットはWinを感じないでしょうが、ロボットの存在価値が向上する?)

自律するロボットに発展すると、制御センターのような場所での遠隔コントロールや現地サポートといった対応が今後も求められます。
当社でもITの管制センターを保有しておりますが、管制センターの中でもAIの利用や制御といったことが今後必要となってくるでしょう。
当社も時代やお客様のニーズに応え変革していくことを目指します。

BMWはBayerische Motoren Werke Aktiengesellschaftの登録商標です。
Google はGoogle LLCの登録商標です。
Hyundai はHYUNDAI MOTOR COMPANYの登録商標です。
JPMorganはJPmorgan chase bankの登録商標です。
NVIDIA はNVIDIA Corporationの登録商標です。
Starship はStarship Technologies OÜの登録商標です。
TESLAはTESLA.Incの登録商標です。
UberEatsはUber Technologies, Inc.の登録商標です。
WalmartはWalmart Apollo, LLC Companyの登録商標です。


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