ニュースリリース

最新ニュース一覧ページへ戻る

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

BI No.2504

カーボンクレジットモニタリング解析のスタートアップ 株式会社Archedaへ出資

カーボンクレジット分野の衛星データ利活用事業を強化し、カーボンニュートラルの実現に貢献

 

 三菱電機株式会社は、グローバル・ブレイン株式会社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド※1」が出資する第11号案件として、衛星データを活用したカーボンクレジット※2モニタリング解析ツールを開発・提供するスタートアップ企業、株式会社Archeda(以下、アルケダ)へ出資しました。

 近年、カーボンニュートラルの実現に向けた有効な手段の一つであるカーボン・オフセット※3の取り組みが世界的に進む中、自然由来※4カーボンクレジットの取引が活発化しています。日本においても、2026年度から排出量取引制度※5が開始されることで、カーボン・オフセットの重要性および自然由来カーボンクレジットに対する需要がさらに高まる見通しです。一方で、算出根拠が不明瞭なクレジットが発行されるなど、クレジットの信頼性を確保するための仕組み作りが課題となっています。

 アルケダは、当社が開発したレーダ衛星「だいち2号」などから得られる衛星データを活用し、同社独自のAI解析技術により、対象地の環境変化や炭素吸収量のモニタリングに加え、ベースライン評価※6を高精度かつ効率的に実施できる仕組みを開発・提供することで、カーボンクレジットの信頼性向上に貢献しています。

 当社は、アルケダへの出資を通じて、当社の衛星データ解析技術を活用した同社との協業を進め、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。

 

株式会社Archeda 代表取締役 津村 洸匡 氏/取締役 城戸 彩乃 氏 コメント

「このたび、Archedaが目指す自然資本評価の基盤構築に向けて、日本が誇る衛星技術を有する三菱電機よりご支援を賜りましたことを、大変心強く感じております。衛星データとAI技術の融合を通じて、アジア地域における信頼性の高い自然資本評価を実現し、環境保全と経済価値の両立を目指してまいります。」

 

三菱電機株式会社 上席執行役員(ビジネスイノベーション本部長)松原 公実 コメント

「衛星データを活用したモニタリング解析事業の分野で先行し、カーボンクレジットの信頼性向上に貢献するアルケダは、当社との親和性が非常に高く、同社への出資および協業を通じて、当社衛星データ利活用事業の競争力を高めることができると確信しています。今後、両社のシナジーを最大限に引き出すことで同事業の発展に取り組むとともに、国内外における衛星データの利用拡大およびカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。」


  • ※1

    「MEイノベーションファンド」を設立(2022年1月13日公表)https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2022/0113.pdf

  • ※2

    温室効果ガスの削減効果(削減量・吸収量)をクレジット(排出権)として売買できる仕組み

  • ※3

    日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、まずはできるだけ削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方 (出典:環境省「J-クレジット制度及びカーボン・オフセットについて」https://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset.html

  • ※4

    自然環境の管理、保全、保護活動など

  • ※5

    各企業のCO2排出量に枠を設定し、その排出枠の過不足を企業間で取引する制度。年間CO2排出量が10万t以上の企業に適用される

  • ※6

    温室効果ガスの削減を実施しなかった場合の温室効果ガス排出量を推定し、その排出量を基準値(ベースライン)として設定し、温室効果ガスの削減を実施した際の実際の排出量との差分を評価するもの

お客様からのお問い合わせ先

カテゴリーや発表年別で探す