多様な人財の活躍

基本的な考え方

三菱電機グループを取り巻く環境の変化がますます激しくなる中で、多様で多才な全ての従業員がそれぞれの個性や能力を最大限に発揮し活躍することは、持続的な事業発展や企業価値向上のために重要です。また、少子高齢化が進行する日本国内では、従来以上に多様な人財の活用が必須となっています。そのような状況の中で、三菱電機は、従業員の働き方や多様性を認め合えるような職場環境・風土の実現に向けた各種取組みを推進しています。

仕事と育児、介護の両立支援のための取組み

上司と部下 仕事と育児の両立支援ハンドブック

上司と部下 仕事と育児の両立支援ハンドブック

上司と部下 仕事と育児の両立支援ハンドブック

育児休職者が円滑に職場復帰し、育児をしながら能力を最大限発揮できるよう、本人と上長の双方に向けてハンドブックを配布するとともに、復職前・復職後に定期的に上長面談の場を設けることをルール化しています。さらに2022年度には復職者本人と上長の両者が相互に歩み寄ったコミュニケーションをとるための機会として、育児休職復職者・上長ペア研修を新たに導入しました(男性の育児休職利用者も対象)。相互に助け合うことのできる職場は、仕事と育児の両立に取り組む人にとってだけでなく職場の上司や同僚にとっても働きやすい職場であるため、今後も取り組みを加速させます。

介護の両立支援セミナー、相談窓口の設置

仕事と介護の両立ガイドブック

仕事と介護の両立ガイドブック

介護に携わる従業員が、安心して介護と仕事を両立できるよう、様々な支援の取り組みを進めています。2024年度には、社外講師を招いた介護支援セミナーを実施し、約400名の従業員が参加しました。また、介護について、ケアマネジャーに相談ができる社外相談窓口を設定しているほか、「仕事と介護の両立ガイドブック」を配布しています。

日本国内における女性活躍推進の取組み

女性従業員向けキャリアフォーラム

日本国内における女性活躍推進の取組みのひとつとして、ワーク・ライフ・インテグレーションを意識した前向きなキャリアビジョンを形成するための気づきや育成機会、また社内女性同士のネットワーキングの機会として、女性従業員向けのキャリアフォーラムを開催しています。毎年約200名が参加し、社長も参加の上、女性従業員に向けたメッセージや直接対話を行うとともに、社外女性リーダーによる自身のキャリアや働くことへの考えについての講話を実施し、先輩従業員の経験談やグループディスカッションを通じて、女性従業員自身の自律的思考・行動の促進やネットワークづくりを支援しています。本社でのフォーラムのほか、事業所単位の交流会なども随時開催しています。

2023年度は、従来までは年1回開催としていたものを入社3年目と入社5~10年目と2回に分けて開催し、キャリアやライフステージが近い女性従業員同士のつながりや共通の悩みを共有・相談できるプログラムとしました。

月経・不妊治療に関するセミナーの開催

三菱電機は、従業員の健康課題に対する活動を推進し、従業員の健康と働きやすい職場環境の整備に努めています。2024年度には本社地区において、月経・不妊治療に関する基礎的な知識の付与と両立支援を目的としたセミナーを開催しました。セミナーでは、医師などの専門家を含めた外部講師を招き、女性の健康に関する基本的な事実やデータ、月経や不妊治療に関する知識などについて詳しく解説しました。管理職のほか、性別を問わず多数の従業員が参加し、女性特有の健康課題に関し、共有認識を持つ機会となりました。

STEM人財の育成に向けた社会貢献活動

STEMとは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)の4つの教育分野の頭文字からなる言葉です。日本国内における科学技術・学術分野における女性活躍の推進として、理工系分野を目指す女子生徒などの育成に向けて、理工系の魅力を発信する機会の創出は非常に重要です。理系人財が多く活躍する三菱電機では、中長期視点で日本の社会課題である理系分野におけるジェンダーギャップ解消や理系女性の母数を増やす活動として、2024年度から「Girls Meet STEM」へ参画しています。女子中高生向けにオフィスツアーや理系女性従業員との交流会を実施しています。

厚生労働省認定「えるぼし(2段階目)」の取得

三菱電機は、「女性活躍推進法*1」に基づく行動計画を策定し、次表のとおり日本国内における目標を定めています。現行の行動計画ではこれらの目標達成に向けて、採用、育成・登用、定着の3つの観点から各種取組みを行っています。こうした取組みが評価され、三菱電機は、女性の活躍推進に関する取組みを推進する優良企業として、厚生労働大臣認定「えるぼし(2段階目)」を取得しています。
また、「次世代育成支援対策推進法*2」に基づいた行動計画においては、男性育児休職取得率や、両立に関する情報発信の強化などを目標に掲げており、仕事と育児や介護などを両立する従業員が、より働きやすい環境整備を進めています。

  • 2016年に施行された女性の個性と能力が十分に発揮できる社会の実現を目的に、国・地方自治体・一般事業主の女性活躍推進に関する責務を定めた法律
  • 急速な少子化の進行などをふまえ、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備を図るため、次世代育成支援対策について基本理念を定めるとともに、事業主等による行動計画の策定等の次世代育成支援対策を推進するために必要な措置を講ずることを定めた法律

女性活躍推進法に基づいた三菱電機の日本国内における行動計画(達成時期:2025年度)

取組み項目 目標 2024年度実績
女性管理職比率 2倍(2020年度比) 2.11倍
新卒採用に占める女性比率 1.2倍(2016-2020年度平均比)*1 1.2倍(2021-2024年度)*1
男性の育児休業取得率*2 70% 85.7%
  • 1 2021年度からの通算
  • 2 育児目的の特別休暇の取得者を含む

国際女性デーイベント

本社ビルのオープンスペースの装飾

本社ビルのオープンスペースの装飾

3月8日の国際女性デーにあわせて、2024年度に三菱電機本社ビルにおいて国際女性デーのイベントを企画・開催しました。本社ビルのオープンスペースにシンボルフラワーのミモザを飾り、国際女性デーにちなんだ関連商品(お弁当、ドリンク、クッキー)の提供を行いました。

障がい者雇用の推進

三菱電機グループでは、各社で障がい者の積極的な雇用を進めており、様々な職種での活躍機会の創出や一人ひとりのキャリア形成への取組みを進めています。また、障がい者が働きやすい職場環境の整備を目指し、バリアフリー化などの取組みも進めています。

2014年10月に主に知的障がい者の方に適した業務を社業とする特例子会社*「メルコテンダーメイツ株式会社(現社名:三菱電機テンダーメイツ株式会社)」を設立しており、特例子会社を含めた日本国内における雇用率は2024年6月1日時点で2.51%となっています。

三菱電機テンダーメイツの社名は、健常者社員、チャレンジド社員(障がいのある社員)の双方が対等な職場のパートナーであることと、慈しみ合う仲間たちという意味を表現しています。クリーンサービス事業、クッキー事業、カフェ事業、名刺事業、給食事業、健康増進事業(マッサージ施術)などを中心に事業を展開しており、2024年6月1日時点で日本国内において159名の障がい者を雇用しています。当該特例子会社と事業部が職場懇談会を開催するなど、共に働きやすい職場形成に向けた取組みも行われています。

また、2020年度に名古屋事業所、2022年度に姫路事業所、2023年度に伊丹事業所を開設しました。

障がい者雇用率推移 障がい者雇用率推移
  • 「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」により一定の要件を満たした上で、厚生労働大臣の許可を受けて、親会社(三菱電機株式会社)の1事業所(親会社に雇用されている)とみなされ、特例として親会社の障がい者雇用率に織り込まれる会社
カフェ事業 カフェ事業
クッキー事業 クッキー事業
名刺事業 名刺事業