光ファイバー通信網と当社の半導体レーザーダイオード
光ファイバー通信網と当社の半導体レーザーダイオード

三菱電機株式会社は、公益財団法人 大河内記念会が主催する「第70回(令和5年度)大河内賞」において、「電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザーダイオードの開発」が、「大河内記念生産賞」を受賞しましたのでお知らせします。受賞式は、2024年3月26日(火)に日本工業倶楽部会館(東京・丸の内)にて行われます。

受賞の概要について

 モバイル通信端末の普及とクラウドサービスの進展によりデーター通信量が爆発的に増大する中、光ファイバー通信網に使用する製品は、より高速動作が可能なものが求められています。

 「電界吸収型光変調器(EAM※5)を集積した半導体レーザーダイオード(EML)」は、DFBレーザーとEAMをワンチップに集積したデバイスで、DFBレーザー単体と比べて、より高速で長距離伝送が可能な特長があります。当社は30年にわたり、材料や微細加工に関する技術開発を進め、異なる構造のDFBレーザーとEAMを連結した独自のEML構造の導入により、高速動作や大容量化を実現するなかでも高出力で低消費電力を実現した製品を開発し、データーセンター内通信に適用されてきました。現在は動作速度100Gbps※6の製品が主流で、生成AI用演算器間の通信などに適用されていることに加え、次世代の200Gbpsに適用する製品※7の開発も完了し、まもなく市場に投入します。また、当社が開発した低コストで大量生産に適した「熱電変換素子内蔵TO-CAN型モジュール」は、業界で広く普及しています。

 今回の受賞は、2022年度にEMLで、データーセンター市場で約50%のシェア※8、FTTH等のアクセス系光通信網の市場で約30%のシェア※8を獲得し、光ファイバー通信網の高速大容量化の実現によるリモートワークの浸透やデジタル化社会の進展に貢献した点に加え、今後も国内外において、長年培った技術から市場をリードすることが見込まれる点が、高く評価されました。



  • ※1

    Fiber To The Homeの略

  • ※2

    Distributed Feed-Back(分布帰還型)の略

  • ※3

    Electro absorption Modulator integrated Laser diodeの略

  • ※4

    業界標準の金属パッケージ(TO…Transistor Outlineの略)

  • ※5

    Electro-Absorption Modulatorの略

  • ※6

    Giga bit per secの略(デジタル通信速度の単位で1秒間に10億ビットに相当)

  • ※7

    2023年3月2日発表。 https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2023/0302-b.html

  • ※8

    2024年3月1日時点、当社調べ

お客様からのお問い合わせ先

三菱電機株式会社 半導体・デバイス第二事業部 高周波光デバイス営業部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/semiconductors/opt/contact/