
三菱電機株式会社(以下、三菱電機)は、宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)から受注し、衛星システム開発を担当した先進レーダ衛星「だいち4号」(以下、だいち4号)が、衛星から地上局への直接伝送速度3.6Gbpsを記録したことにより「最速の地球観測衛星から地上局への直接伝送※1」※2としてギネス世界記録TMに認定されましたのでお知らせします。本件は当社がJAXAと共同で申請し、2024年12月19日に認定されました。
今回、ギネス世界記録TMを達成した3.6Gbpsの直接伝送は、家庭の一般的なインターネット回線の伝送速度(1Gbps以下)と比較し約4倍以上の速さで、衛星から最大2,000キロメートル以上離れた地上局に向けてデータ伝送するものです。だいち4号は約90分の周期で地球を周回しますが、1つの地上局と通信できる時間はわずか10分程度であり、この間に観測データを伝送することが求められます。また、だいち4号は、現在運用中の陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(以下、だいち2号)と比較して4倍の観測幅を持つため、非常に多くのデータ量を伝送する必要があります。これらの運用要求に対応するため、短時間に大容量のデータを伝送する直接伝送系を開発しました。だいち4号の直接伝送系は、広域な観測データを迅速に地上局へ伝送することで、地殻・地盤変動等の迅速な把握を可能とし、防災・減災に寄与します。
- ※1
衛星から地上局へ直接データを伝送する通信方法。なお、だいち4号は直接伝送の他にJAXAが運用する光データ中継衛星を経由する光衛星間通信が可能
- ※2
公式登録名:Fastest RF direct downlink speed from an Earth observation satellite to ground stations
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